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A TRIBE CALLED QUEST IS BACK!!

2003-10-27

A TRIBE CALLED QUEST(以下、ATCQ)が98年発表の 5TH アルバム "THE LOVE MOVEMENT" リリース後の解散から、約5年の年月を経て、ついにラップゲームにカムバック。インターバル中にも何度かリユニオンが報じられたものの、その度に否定的な態度を取ってきた彼らだったが、某B誌に掲載されたインタビューによれば、去年惜しまれながらこの世を去った JAMMASTER JAY の死により実質的に解散に追い込まれた RUN D.M.C. の意志を引き継ぐべく今回の再結成という結論に至ったとのこと。MARY J.BLIGE "LOVE 1ST @ SIGHT" での "HOT SEX"、DAVE HOLLISTER "BABY DO THOSE THINGS" での "AWARD TOUR"、MONICA "SO GONE"(REMIX) での "BONITA APPULEBUM"、KAYNE WEST "ELECTRIC RELAXATION 03" での "ELECTRIC RELAXATION" (というか、これは完全なリメイクだが...!)等、最近ではネタとしても頻繁に使われ、業界の関心が集まっていたところでの今回の動きには否がおうにも期待が高まるはず。とは言っても、本人達の意志とは別のところに障害があるようで、ATCQ としては JIVE との契約内容をいまだ満たしていないために、当面はその調整が優先されるらしく、ARTIST DIRECT から11月リリースをめどに制作が進められているという ALI のソロアルバム、先日サインした DREAMWORKS から来年早々のリリースが予定されている Q-TIP の 2ND ソロアルバムがどうやら先に陽の目を見る模様。JAMMASTER JAY の死後は MISSY をはじめとした(今や古き良き 90'S HIPHOP への)『バック・トゥ・ルーツ』な動きにも注目が集まっている時勢も踏まえ、とりあえずは ALI、Q-TIP のソロアルバムはもちろんながら、今だからこそ常に HIPHOP の歴史を塗り替えてきた ATCQ クラシックの数々にも耳を貸すべき。常に周囲の期待を上回ってきた(以前のインタビューでは逆に Q-TIP はその期待に応えることに疲れたとの発言もあったが!)彼らにまたもや想像を越える新作の完成を期待しつつ....。

TEXT: TAKASHI KUROKAWA [JET SET KYOTO]

1. A TRIBE CALLED QUEST、開拓者達の過去の足取り

オリジナル・メンバーの JAROBI を含む、唯一の4人での90年発表の記念すべきデビューアルバム "PEOPLE'S INSTINCTIVE TRAVELS AND THE PATHS OF RHYTHM" から約13年もの月日が流れたことになるが、その1STアルバムから、SOURCE誌でマイク5本を獲得したことでも知られている 90'S HIPHOP の最重要盤の 2ND アルバム "THE LOW END THEORY" (91年発表)と 3RD アルバム "MIDNIGHT MARAUDERS" (93年発表)、UMMAH 結成後の 4TH アルバム "BEATS,RHYMES AND LIFE" (96年発表)、現時点での最新作となる解散アルバム "THE LOVE MOVEMENT" まで、そのどれもが色褪せない魅力に溢れた好盤ばかり。

何にしても 2ND、3RD アルバムが取り上げられがちではあるが、サンプリング(+服装)のセンスからして今となっては考えられないぐらいのイナタさが肝(?)の 1ST アルバム、リリース当時にはあまりにも先鋭的すぎた打ち込み感を押し出した UMMAH のプロダクションが賛否両論を巻き起こした 4TH アルバム、解散アルバムに相応しく『愛に対する愛』をテーマに、より UMMAH 色を強く打ち出した 5TH アルバムこそ、逆に今だから聴き返すべきなのかも。

2. プロデューサー、ATCQ から UMMAH までの仕事

グループ時にも Q-TIP、ALI は個別でプロデュース業を行なってはいたものの、やはりその個性が圧倒的なものとなったのは、あきらかに前述の両雄に当時、PHARCYDE "RUNNIN'"、DE LA SOUL "STAKES IS HIGH" 等のプロデュースで名をあげていた新鋭プロデューサー、JAYDEE を加えた THE UMMAH 結成以後。その UMMAH としての代表作としては、アルバム単位では ATCQ の4THアルバム、5TH アルバムになるだろうが、解散後(5TH以後)に発表された Q-TIP のソロアルバム "AMPLIFIED" が5THの路線をさらに突き詰めたプロダクションを推し進めたが、商業的には失敗。この時期を境に ALI は LUCY PEARL 等の R&B 関連の仕事を通して生音への拘りを見せ、JAYDEE は ROOTS の?USETLOVE ら、フィリー勢と SOULQUARIANS なるユニットを結成。最近では、STONES THROW の奇才、MADLIB とのユニット、JAYLIB でもフルアルバムを発表するなど、UMMAH 以降も好調。Q-TIP にしても、結局お蔵入りとなってしまったものの、2002年の春に発表予定だったソロの2NDアルバム "KAMAAL THE ABSTRACT" からソウル/ジャズの影響下にあるというバンド形態での音源がプロモで出回るなど、各人共に UMMAH 外での活発な活動が目立つようになって今日に至るが、今なら以前の音源を改めて聴き直しながら次作のプロダクションを想像するのが正しい楽しみ方?

3. 急増中の ATCQ クラシックの焼き直し曲達

上でも触れた通り、去年辺りから ATCQ のリユニオンが噂され始めて以来、徐々に増え出してきた ATCQ クラシックの焼き直し曲。モロで使われているものが多いこともあってか(?)、プロモオンリーの曲がほとんどのため、入手困難のものも少なくないが、そういった音源も原曲を知っていればより楽しめることは間違いないだろう。

とは言え、公式にリユニオンが発表される前までは、この辺りの音源がファンの気持ちを煽っていたのは言うまでも無いし、そういった意味はもちろんのこと、公式発表後の今となっては今後の ATCQ への活躍を期待する意味でもDJ的には知っているとイイこともあるかと…。