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PERLON特集

2004-01-09

RICARDO VILLALOBOS のデビューアルバム "ALCACHOFA" が先日リリースされ、「渋めテクノ」系アルバムとしては異例の好セールスを記録しました。少し前であれば CLICK HOUSE や MICRO HOUSE とジャンル分けされた、このアルバムがここまで人気を博したのは驚きです。というのも HERBERT や AKUFEN といったスター格のアーティストが彼らのあと現れずブーム明けの倦怠感がシーンを取り巻き、しばらくの間 CLICK HOUSE は下火だったからです。ところが、最近になってDEEPな4ビートが見直されたり、RICARDOLUCIANO や MATTHEW DEAR など CLICK HOUSE 側からも素晴らしい才能をもった新星が現れたりと、 CLICK HOUSE の流れから新たなムーヴメントか起きそうな気配があります。RICARDO のデビューアルバムが奮闘したのもそうした流れとは無関係ではないように思います。今まさに CLICK HOUSE を聴き返す時期が来ているような気がします。そこで今回は CLICK HOUSE のもっとも先駆的レーベルのひとつ、PERLON を紹介したいと思います。

かつてメジャーフィールドで活躍していた MARKUS NIKOLAIZIP によってフランクフルトで 1997年に設立された PERLON。黄・黒・白のシンプルで鮮やかなジャケットデザインと化学繊維「PERLON U」からとったナンセンスなレーベル名とも相まって、単なるハウスレーベルとは一線を画した存在でした。ミニマルな展開に音数の少なさ、音響の工夫など、初期作品からすでに CLICK HOUSE として1級品の聴き応えがあります。 その後、MARKUS NIKOLAI / BUSHES の世界的ヒットで一躍有名になるとともに、RICARDO VILLALOBOS のリリースや HERBERT の MIX CD に PERLON のトラックが多数収録されたことなどからコアなテクノリスナーの耳にも次第に届くようになります。今や、古株の AKUFEN から、お馴染みチリアン RICARDO VILLALOBOS, LUCIANO、さらには新進気鋭の MATTHEW DEAR までを擁する、CLICK HOUSE / MINIMAL HOUSE では最重要レーベルのひとつに数えられます。まとまった数のバックカタログを再び聴き返してみて驚きました。

レーベルコンピの1番として 1999年にリリースされた SUPERLONGEVITY#1 にしても、テクノにもハウスにも傾かず POP でありながら実験性も含むという、なによりもバランスのサジ加減からして5年も前のリリースとは考えられません。ほかにも MARKUS NIKOLAI の初期作や RICARDO 絡みの幾つかのプロジェクトにも大変興味深いものがあり、今こそ!という感じがします。

今後 CLICK HOUSE の流れから新たな動きがあるとすれば、このレーベルをおいて他にはないでしょう。CLICK HOUSE の再評価はここから始まります。

TEXT: SHINPEI UEDA(JET SET KYOTO)

PERLON 好きなら是非。

FADER VOL.8

レーベルオーナーZIPやRICARDO VILLALOBOSなどのインタヴューを掲載