
元ARISTA社長ANTONIO“L.A.”REIDが、ISLAND DEF JAMの新しいC.E.O.として就任したのが2004年。新体制のもと翌年に発売された“EMANCIPATION OF MIMI”で成功を収め、見事第一線に返り咲いたMARIAH CAREYの復活劇は、まだ人々の記憶に新しいところだ。それ以降現在に至るまで、彼の元から輩出されるR&Bシンガー達はことごとく快進撃を続けている。
ARISTA社長就任より更に前となる90年代、BABYFACEと共にLA FACEのレーベル運営で得たノウハウを持つL.A.REIDは、そうしたシンガーやR&Bアーティストをいかに世に送り出すか、という部分を元々熟知している人物だと言えるが、彼が会長へと昇進したこの2006年に最も注目すべき点としてはやはり、JAY-ZことSEAN CARTERのDEF JAM新社長就任が挙げられるだろう。それはすなわち老練な経営戦略に、最先端の時代感覚が備わったことを意味する。レーベルの更なる飛躍を予感させるそうした流れを象徴するかの如く、ISLAND DEF JAM MUSICグループのリリース攻勢には、より一層拍車が掛かっており、その勢いの源には、時代と共に歩んできた老舗レーベル特有の強靭さと、時代のニーズを確実に捉える俊敏さが確実に存在している。先述のMARIAH CAREYを始め、RIHANNAやNE-YO、CHRISTINA MILIAN、TEAIRRA MARI(ROC-A-FELLA)といったグループ所属のR&Bアクトが皆、コンスタントにクオリティーの高いリリースを重ね、軒並み好セールスを記録してゆくその背景には、そうした経営戦略と時代感覚のアドバンテージが大きく起因している。そこに関してはその対象がDEF JAMの専売特許であるラップ・ミュージックではなく、セクシーな歌モノやR&Bであったとしても変わらないだろう。レーベル創業から実に20年以上経過した今でもやはり、DEF JAMはDEF JAMなのだ。NE-YOやCHRISTINA MILIANといった、今のDEF JAMのR&B部門の顔とも言えるアーティスト達の新作が出揃った今、近年のR&Bタイトルを中心にリリースの軌跡を振り返ることで、強大な進化を続けるこのDEF JAMというレーベルの魅力を改めて味わってみたいと思う。TEXT: TAKASHI KUROKAWA(JET SET KYOTO)
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