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vol.139
AKAKAGE
2010-02-02
辺境ビートを通過して帰ってきたAkakage!!当店のみオリジナルMixCD特典付き!!
至急どうぞ!傑作アルバム「I'm Your Clown」から選りすぐりの最高アナログ・サンプラー!
- まだ'10年も始まったばかりですので、まず昨年'09年は伊藤さんにとってどんな年でしたか。
- AKAKAGEのアルバムも含めて、いっぱい作曲した年になりました。いろいろ勉強と確認ができた年だったかも。
- AKAKAGE名義でのアルバムはかなり久々の印象なのですが、AKAKAGEのパブリック・イメージへの期待に応えつつ、しっかりと'10年のモードに更新された素晴らしい作品だと思いました。リスナーのリアクションはまだこれからだと思うのですが、ご自身での作品自体への手ごたえは如何ですか。
- 自分らしいアルバムが出来たのかもって感じが一番かな。最近の自分のモードが素直を反映したというか、しちゃったというか。素直なアルバムだと思ってます。
- タイトル『I'm your clown』。AKAKAGEのカラフルでバラエティ豊かなサウンド・イメージとピッタリであると同時に、どこか皮肉や悪いジョークのようなニュアンスも感じる響きですね(そこがまたAKAKAGEらしい気もします)。タイトルの由来を教えて頂けますか。
- 僕は、根本的に道化を演じてるって感じが好きで、DJやAKAKAGEの活動に関しては、その要素は強いと思ってて、「I'm your clown」ってのは「君が楽しんでくれるならなんでもするよ」みたいな(笑)、そんな二枚目なのか?三枚目なのか?みたいな含みもある。
- アルバムの制作はいつ頃から始まったのでしょうか。どういった環境でレコーディングされていったのかも教えてください。
- 前作が完成して比較的にすぐに作曲は始めたから、3年前ぐらいからです。まぁ、他のアーティストのことやら、いろいろ他にもあったので、比較的ダラダラとしてしました(笑)。明らかに以前の作品と違うのは、根本的にひとりで作業してること。今までは、誰かしらプログラマーの人と組んで作ってたんだけど、今作では根本的にひとりで作業しました。だから、ゆったりと作業できたというか、しちゃったというとこもある。でも、それが良かった点であると思ってます。
- ゲスト陣も面白いメンバーが揃いましたね。それぞれの紹介と各曲の解説をお願いします。まずは手裏剣ジェットをフィーチャーした、ラテン・ヒップホップ・スタイルのM2「Just Clap Your Hands ~The Ninja Strikes Back」から。
- 手裏剣ジェットは、何年か前に筒美京平さんのリミックス・アルバムに参加した時に、初めて彼らのラップを聴いて、こちらからお願いした感じ。トラックは一番最初ぐらいに作り始めた曲で、彼らとの作業もこちらの都合でダラダラしてしまったんだけど、すごくスムーズにできました。ジャイブやチャールストンをベースにしたパーティー・トラックです。彼らとの相性はバッチリだと勝手に思い込んでます(笑)。
- 続いて今回4曲にフィーチャーされているDeavid Soul。彼はどういった経歴の持ち主なのでしょうか。
- 彼らは、もともとはTransonicから何枚かアナログやCDをリリースしてるアーティストで、僕も昔から好きで、以前から一緒にやりたいと思ってて、今作でリズムやシンセを手伝ってもらいました。彼らのおかげで、やりたいことが実現した部分は大きいと思います。
- 次にM6「L.O.V.E.」。フロウにはRomancrewの将絢を迎えて、伊藤さんとのデュエット風の仕上がり。アルバムの中でも一際メロウなナンバーですね。
- がっつり歌ってみました(笑)。この曲も3年前ぐらいから、トラックとメロは出来てたんだけど、詩が書けずに作業が停滞してました…。作詞はいつも比較的に早く書けるんだけど、何故だか時間がかかってしまいました。自分で歌うからですかね(笑)。また、将絢の独特のフロウがカッコよくはまって、大人度もアップできたと思います。
- 続いてアルバムの山場のひとつM7「Paradise Beach」。Rub-A-Dub Marketとの相性もバッチリのトラックでしたね。
- Rub-A-Dub Marketとは、リミックスも含めて何度か一緒にやってて相性はバッチリだと思ってます。このトラックもベーシックは最初からあったんですが、彼らの歌データをもらってから構成を随分変えました。そういう作業ができたのも、ひとりがベースだからだと思ってます。
- M14「Far away」。作詞がスカパラの谷中敦さんですね。谷中さんとはMix CD『TIME TO PLAY - Genaration Hip Star - 』に収録された「Together」も共作されていましたが。
- 谷中さんには以前、「二人の太陽」という曲でも作詞をお願いしてるんですが、それ以来、一緒に作ろうと話してもらっていて、僕が曲ができたらデモを渡したりしていた曲のひとつです。「Far away」も「Together」も谷中さんの詩がスゴくよくて、ホントいい曲に仕上がったと思ってます。ちなみに、「Far away」は僕が歌ってます。「Together」は僕の作品の中で、傑作の一つだと思います
- 個人的には今作で肝となるのは中盤のバイレ・ファンキやクンビアといった辺境ビート・ミュージックの導入かと思います。またラテンやジャイヴ、ヒップホップ、ハウスなどこれまでAKAKAGEを構成したきたタイプの楽曲にしても、今作においては辺境ビートを通過して以降のニュアンスが音選びやミックスなどに巧みに入れ込まれている気がします。こういったサウンドを取り入れた理由を教えて頂けますか。
- その点に関しては、偶然な要素が多いと思ってます。確かに今は、自分のDJの何パーセントかがバイレ・ファンキだったりと認識してるけど、敢えて辺境ビートに近づいたりはしてなくて、好きだ、カッコいいと思った曲達が、そういうシーンというか、辺境ビート的な音楽が多かったというのが本当。もともと、クンビアやジプシーブラスは大好きで、今作ではさらにヨーデルなんかも取り込んでます。僕は、全く線引きのない聴き方をしてることが大きいから、その事が要因してるのかもね。それから、最近では英語の発音に関してでもそうなんだけど、僕は東京に住んでるから、こうなっちゃったみたいな感じを大切に思っていて、もともとファン体質ではない自分には都合いいんだけど、今では海外のシーンに対する憧れはなくて、というか、無理なんで自分の等身大東京サウンドを心掛けてる(笑)。そういうことは、他の国の人達は昔からそうなんではないか?と。だから、世界は今、流行ではなくシンクロしてる部分が大きい気がしてます。
- 一応、横目には国産エレクトロのブームとかもありますよね。伊藤さんと近い世代のクリエイターの方でもそちらにシフトした方もいるわけですが、そちらは気にならなかった感じですか。
- エレクトロに関しては、僕がやる必要はないし、僕にはヨーロッパの人みたいに上手く作れない気がするんです(笑)。さっきも言ったように、僕は僕で僕にしか作れない曲を作るということにシフトしてます。確かに7年前ぐらいには、エレクトロに取り組んでたけどね(笑)。
- 今回はJET SETオリジナル特典としてDJ Mix CD『Evolution of World Modern』も付きます。コチラの内容についても解説をお願い致します。
- 今回のミックスは、英語少なめなんだけど、聴きやすいとこでまとめてみたつもりです。大好きなジプシーブラスから、バイレやらフレンチまで、Marcelo D2やM.I.S. etc…と、世界中の最新音楽情報的な感じかな(笑)。さらに、Mix-CD『TIME TO PLAY』に収録できなかった曲なんかも入ってます。国も言葉も時間もバラバラだけど、聴きやすくまとめれたつもりで自分でも気に入ってます。みなさんにも楽しんでもらって、いろんな音楽に触れてもらえればと思ってます。
- 20日には伊藤陽一郎の名義でのDJ Mix CD『TIME TO PLAY - Genaration HipStar - 』もリリースされました。内容も新旧ロックを中心にしたセレクションで当店好みでした!こちらの作品にはご自身のコメントとして「一巡して大人になったボクのシンプルだけど深い『かっこいい』が詰まった1枚」という言葉を寄せていらっしゃいますね。この“一巡”というのはもちろん伊藤さんのアーティストとしての歩みや年輪でもありますし、世の中の音楽トレンドでもあるのかなーと思っています。伊藤さんにとって、この一巡のスタート地点と現在地点の共通点・変わらない部分と、“大人になった”部分・変わった部分というのを教えて頂きたいのですが。
- スタート地点というのは、自分のルーツ的な部分なのかな? その部分は、ホントに綺麗なぐらいに変わってないと思う。20歳ぐらいの頃から、かれこれ20年ぐらいDJしてるわけだけど、「好き」や「カッコいい」の基本は変わらずジャンルへの聴き方は増殖しっぱなし。だから、最近のロックやソウルに同じ匂いを感じるアーティストは多い。彼らもみんな、いろいろ普通に吸収して血や肉になってるんだと思う、普通にね。大人になったと感じるのは許容量みたいのがグッと増えたことと、自分の好みに対してさらに素直になったことかな。
- ルーツともいえるNatural Essence、あるいはAaronといった別名義、DJとしての伊藤陽一郎、そして近年はJ-Popのプロデューサーとしての活動もあります。伊藤さんの音楽活動には様々な側面があり、どこから見るかによって少なからず印象が異なるのかなと思っているのですが、その中でAKAKAGEはご自身にとってどういった位置づけなのでしょうか。これら様々な名義とAKAKAGEの違い、そして共通項を教えて頂けますか。
- AKAKAGEは、実はその名の通り「a.k.a. 影」なんで、Natural Essenceの裏ユニットとして始めたんです。まぁ、明るいRemixやる時の変名って感じで。でも、いつの間にかAKAKAGEの占める割り合いが多くなって現在に至るって感じかな。Natural Essenceに関しては、今でもいろんな男子に「好きでした」みたいな事言われるんだけど、予算があればいつでも作りたい気持ちはあります(笑)。他アーティストのプロデュースに関しては、そのアーティストをベースに考えて曲を作ってます。忍者なんで…(笑)。J-POPってか、歌謡曲には、どんどん積極的に関わりたいんですけどね。最近では、メロを書く事が一番自信があります(笑)。
- 今、“Real Tokyo Lounge”というパーティを主宰されていますよね。ものすごく個人的な目線なのですが“ラウンジ”っていうキーワードを今選べるのはカッコイイですよね。数年前まで一番"なし"な単語だった気がするんですよ。でも今また“ラウンジ”はカウンターな気がしています。子供を相手にしていない感じ。考えすぎでしょうかね…。『I'm your clown』を聴いて“ラウンジ”という言葉を連想する人はほとんどいないと思うのですが、僕は更新された現在のラウンジ・ミュージックでもあるのかなという気もしています。前置きが長くなりましたが、“Real Tokyo Lounge”は一体どんなパーティなのでしょうか。
- ここ数年、どちらかというとバーに行った方が楽しいなぁ、という気持ちがずっとあって、最近ではクラブにはDJ以外行く気がしないというか…。ラウンジDJってのは、実は僕が先駆者的だと自負してて90年代中盤からずっとやってます。当時からそうなんだけど、ただユルイ曲かけてただけではなく、時にはオールドスクールなんかも回してた。ゲンズブールなんかと一緒にね。テンポとかノリとかも自由に。でも、ラウンジってそういう場所だと思うんだよね。選曲に関しては、ダンスオンリーより複雑で深いと思う。難しいしね。僕の中では、クラブってのは昔みたいに会話も楽しくて音楽も楽しい、酒も旨いって場所。もちろん、踊ってもいいし。今では、それがバーに存在してると、ずっと感じています。今回の"Real Tokyo Lounge"は、そこにポイントがあってラウンジと語ってはいるけど、クラブが昔そうであったように僕のカッコいいと思う場所を作りたいというのが根本。音楽なんかも、自由でいわゆるチルな感じではなく、世界中の新しいも古いも、楽しい時間を過ごしてもらう為にDJする。ある種、世界と時間の旅みたいな感じかな。来て頂いたお客さんに、マナーよく(カッコよく)自由に楽しんでもらいたい。いろいろな仕事をしてる大人同士、またはこれから目指す若い人達との交流の場にもなればと思ってます。
- 普段からJET SETにもご来店して頂いているので、当店のWebから最近のオススメ・ディスクを5枚ほどセレクションしてください。
- 今日買ったレコードからー。
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☆特大推薦☆Diploに見出されたブロンクス出身のドミニカン・シンデレラMC、Malucaが遂にヴァイナル・デビュー!!
☆特大推薦☆ネタ炸裂のラガ・ドラムンベースとBPM上下ラガ・ジャングル・リミックス、子供声チャント入りクワイトまでっ!!
Erol Alkan主宰Phantasy Soundから、なんとこの大御所が。驚異の必殺アラビック・フリーキー・ディスコ!!
☆特大推薦☆天才同士による夢のデュオ・プロジェクトが遂に始動!!ある意味ではMajor Lazerを軽く越えてますっっ
ご存知天才Ruskoによる、"F***"連呼のウルトラ・アングリー・アンセムを、クドゥロ最強ユニットがリミックスした超限定盤が登場!!
- 伊藤さんは未だにアナログ盤を沢山ご購入されていますし、DJもアナログ盤がメインですよね。データに移行するDJの方も多いですし、若いDJの中には予めデータからスタートする方も多いように思うのですが、あえてアナログというフォーマットを選択する理由を教えて頂けますか。
- 個人的にアナログの方が使い易いってことが大きい。盤を触れるってのは、個人的に遊びが大きくなるんです。僕には、面白いプレイが断然できるんです。All Mixに関しては、今はオールCDでやってます。ただ、全部オリジナルアルバムです。僕は、焼きません(笑)。
- 2月には今回のアルバムから4曲入りのサンプラーEP「I'm Your Clown EP」もアナログ・リリースされますね。当店のようなレコード・ショップとしてはとても嬉しいことです。やはり自身の作品をアナログ・カットされるのもDJユースな視点が大きいのでしょうか。
- もちろんそうですね。僕は、個人的にアナログ派なんで、完全にDJユースですね。アナログセットの時は、ホントCDとか使う発想がないというか、アナログが必要なんです(笑)。CDの時は、CDのみだったり、極端なとこがあるんです。だから、データだったら完全にデータのみだと思うけど、フロアー向けのプレイでは、これからもいい新譜がリリースされ続ける限りアナログで考えてます。
- では最後に伊藤陽一郎としての今年の目標や抱負などあれば聞かせて下さい。
- 今年もいっぱい曲が作りたいのと、バンドでライブをやりたいです。バイレやジプシーブラス、といった現在のワールド・ミュージックのイベントもやりたいです。さらに革新して、いい年にしたいですねー。
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