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vol.006
8TH WONDER
2003-06-21
- そもそも8th wonderという名前はどこからつけられたのですか?更に結成の馴れ初めなども教えていただけたらと思うのですが。
- M:8th wonderはもともと世界の七不思議の八番目という意味で、特定のスタイルとか、既成の枠におさまらないグループでいたいという思いを込めて付けました。何が出て来るか分からないグループって事で。
- K:今からじゃ想像もつかないんですけど、当時頻繁にハーレムに出入りしていて、その時にマサシのことを俺がナンパしたのがきっかけですね。で、お互いにラップしてるってことが分かったので、そっから自然に曲をやろうかという事になって。
- 1ST.EPがリリースされてからしばらく期間が経っての今回の2ND.EPとなるわけですが、ご自分たちから見て何か変わった/変えたポイントのようなものはありますか?
- M:まずこの間に色々な出来事があって。3人の個人的な人間関係とかも含めて。これがあるから俺は生きて行けるんだって何度も思わせられたし。8th wonderのせいで泣いたり、笑ったり、徹底的に悩んだり。だから、まず俺達自身の中での重みが全然違うっていうか。これで生きて行くんだっていう決意があるから。ビートに関して言えば、色々な人達や作品から刺激も受けたし、結構な数のビートを作った事もあって、制作環境も変わったし、音的にも色々な要素が表れて来てるかな。NUMBさんやKLOCKさん等、色々なビートメーカー達との出会いも、音的には表れてないにしても、姿勢とか、色々な面で勉強させてもらったりしました。リリック面では、やっぱり歌詞が聞こえにくいって言うイメージを排除したかったっていうのと、本当に俺等が見たり感じたりしたことだけを詩にしたかった。
- K:そうそう、前回は今になって思えば言葉遊び的な所もあったから、今回は等身大の自分の言葉で、本当に見たまま、感じたままを表したかったよね。例えば、"半夢"なんかも、あれはメチャクチャ言ってるように聞こえるかも知れないけど、俺等が本当に見た夢とか、街を歩きながら突然降って来たイメージを描いてる曲で。
- F:1ST.の頃に比べて、自分自身でも、俺等自身の曲に助けられてるところもあって。このブランクの間に色々な経験をしたことも、曲の中に自然と表れてると思います。
- 8TH WONDERは、エレクトロニカ的なプロダクションをベースに作られたトラックに、ポエトリー的なライムの乗せ方をする日本ではあまり見かけない独特なクルーだと思うのですが、どういったプロセスを経てそういったサウンドになっていったのですか?
- M:従来の、俺が心から愛してるヒップホップの、サンプラ?でワンループっていうトラックももちろんメチャクチャ作って来たし、今も作り続けてるんだけど、8th wonderとなると、なんかもっと自分達だけの本当のモノを見つけたいと言うか、熱いものを表現するためにメタル的な泣きの旋律が入って来たり、ノイズ的な激しさが欲しかったり、結果として色んな要素が一体となったビートが出来る。でも言葉で説明するのは難しくて、自然とこうなるとしか言いようがないですね。ポエトリー的な部分に関しては、表現の手段として、自然と出て来てるのかな。結局、詩もラップも明確な分けへだてはないし、詩人のオクタビオパスとか、ランボー、ボードレール、吉増剛造とかは、ラッパ?のナスとかソール、クウェル、スラッグとかと同じ視線で見てヤバいし。個人的には、時々、とりつかれたみたいになんか詩的なスイッチが入って、周りのすべてのものがおかしく見える時がある。2週間くらいその世界にいて、帰って来ると何かすべてが色褪せて見えて、その時に書いた物は後から自分で見ても理解出来なかったりとか、バッドトリップに似てるかもしれない。シラフの。その2週間は人にも会いたくないし、夜な夜な色んな所をうろついてひたすらリリックを書き続けて、2人と会ったりしても全然噛み合わない。互いにムカツキあったりして(笑)。
- F:俺はポエトリー的な意識はなくて、ラップがしたいってだけで。
- K:俺はポエトリーってのは世間で言う程堅苦しいものだとは思ってなくて、その時自分がそう感じた純粋な記録っていうか、その瞬間を冷凍するっていうか、とにかくただ純粋に見たままを伝えたいっていう思いが形になった物だと思うんですよね。それが比喩ってやつだと思うし、それがポエトリーっていうものならきっとそういうものなんだと思う。
- 手前味噌となりますが、既に語り草となっている感のある先日のイヴェント"PLAINT"では、アンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンの多くのツワモノ勢と共演されたわけですが、普段はやはりヒップホップ系のイヴェントに出られることが多いのですか?
- M:そうでもなくて、面白そうなイベントにならなんでも出させてもらってます。最近は色んな人達とのセッションが楽しくて、GOROさんやSHIBAさん、COM.Aくんなんかとやらせてもらったり、そうかと思えばMSCや名古屋のPHOBIA OF THUGみたいなヒップホップ勢と共演させてもらったり、友達のハードコアバンドと一緒にやったりとか、何でもアリです。
- トラックメイカーでありMCでもあるmasashiさんに聞きたいのですが、どういった機材でプロデュースが行われているのか、教えて頂けませんか?
- M:ファーストの時はキューベースにA3000っていうサンプラ?で、今はマックでロジックにバッテリーとリアクターを使って、あとギターやベースや鍵盤を弾いたりしてます。皆でタイコ叩いたりとか、楽器も結構使いますね。
- 今回のEPの1トラック目に収録された"戦争を知らない第三者の日記"は極めて直接的な反戦歌と言えると思うのですが、強い言葉が綴られるヒップホップに対し、説教臭いなどのネガティヴな反応、評価が付き物であるということに対して、8th wonderとしてはどう思われているのでしょうか?
- M:ここは俺等も今回の曲を作るにあたってすごく考えた部分で、説教をするつもりなんて毛頭ないし、そんな立場でもないし、ただ俺等はこう思う、ってことを言ってるだけです。
- F:何度も俺等が何か言う意味があるのか?って自問自答しながら、でも結局こういう形になったという事です。日本人であるという以前に、人間として普通に考えてみて、歌っただけです。
- M:俺は第三者の日本人ということは意識しました。
- K:あの日から何か世界の見方が変わったっていうか。全てのメディアとか、人とか、信じられなくなっちゃって。んで本気でラップやめようかとも思って、そんな時に2人が支えてくれたんですけどそれでもリリック書けなくて、自分が何のためにペンを握ってるのかも分からない、所詮、自分を良く見せたいっていう虚栄心が根っこなんじゃないかとか自分を疑いだしたりとかしっちゃって。でも、今俺が感じている事、ネガティブな物も含めて全て書き出してみようと思って書いたのがこの曲なんです。だから、諦めっていうか、ほとんどため息に近いリリックなんですよ。所詮第三者だし、その事の安心感と、それなのにこんな曲を書こうっていう自分への不信感。今でもそれは拭い切れない、でも書くしかなかったんです。
- 今回JETSETオリジナル特典として付いてくるCDRには様々なクリエイターによるREMIXが収録されていますが、それぞれの紹介をして頂けますか?
- M:1曲目のAKI君は、俺等が珍しく仲の良いグループのEL TOPOのメンバーで、グループとしてもすごくノッテ来てる。かっこいい。俺等と同じくハードコアなんかも好きで。2曲目のAUTHENTICは普段ライブのバックDJをやってもらってて、この前テープ・アルバムも出しました。今の西海岸アングラ・ヒップホップを一緒に普段から掘ってて、すごい。キチガイみたいに色々知ってる。3曲目はJETSETのホリくん、ノリで頼みました。予想通り変態的な出来で、面白い!なんか新しい面を見せてくれた感じで。
- K:デヴィット・リンチの映画みたい!
- メンバーそれぞれのフェイヴァリット・レコードやフェイヴァリット・アーティストを教えて頂けますか?
- M:ナス!!イルマティック!!ラキム!!FOLLOW THE LEADER!!トライブの2nd、3rd!!
- K:モブ・ディープ!!
- M:あ?、shook ones pt2!!!!パブリックエネミ?、パリス、スミフンウッスン、ブラックムーン、グループホーム、I.N.I、ギャングスター、D.I.T.C関係、レイクウォン、GZA、マイカナイン、ソール、クウェル、セイジフランシス
- K:ルーツ、ジェルー、O.C.、ドーズワン、ソウル・ウイリアムス
- M:メタリカ、メガデス、スレイヤー、オーペス!!!!
- K:パンテラ?(デス声)!!
- M:FUCKIN' HOSTILE(デス声)!!!
- F:ビギー、メス!!あとスリップノット。
- M:ジョン・コルトレーン、ウェイン・ショータ?、キース・ジャレット、ブラッド・メルド?、ウッディ・ショウ、ニルス・ペッターモルベル
- 今後の活動の予定を教えてください。
- M:6月はあまりライブはやらないんですが、28日に吉祥寺のワルシャワでやります。9月くらいにリミックスアルバムを出して、年内にフルアルバム出す予定です。それぞれのソロなんかも徐々にやって行きます!
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