ついに来日が実現した、最後の大物フレンチ・アクト、BENJAMIN DIAMOND。みなさんは、あの素晴らしいライヴをご覧になりましたか?ほんと最高でしたよね。見なかった人はものすごーく損しましたねえ。いわゆるフレンチ・タッチのイメージをある意味では覆し、ある意味ではど真ん中だったギター・バンド・スタイルのライヴは、いったいどうやってできあがったものなのか?また、あの大名盤セカンド・アルバム“OUT OF MYSELF”は、どうやって作られたのか?そんな疑問を解き明かすべく、原宿のESCALATOR RECORDSで行われたインストアDJパーティー終了後、インタビューをお願いしました。短い時間でしたが、ビール片手にリラックスした雰囲気でお話を伺うことができました。
INTERVIEW + TEXT: MAKOTO ONO(JET SET TOKYO)
(B ... BENJAMIN DIAMOND)
ツアーお疲れ様でした。どうもありがとうございました。
B:こちらこそありがとう。ライヴはどうだった?
とても良かったです。たくさんのお客さんに見に来ていただけましたし。この数日、インターネットでもお客さんの感想を見てたんですけど、とても好評でした。
B:DIAMOND TRAXX(BENJAMIN自身のレーベル)のフォーラムにも、ライブの後は日本からの書き込みがとても多くて、こんなに盛り上がったのは初めてっていうくらいだったんだよ。
以前からファンで、ずっとライヴが見たかったって言ってくれる人も多かったんですが、ロック・バンド形式でのライヴが意外だったという感想もありました。みんな、もっとアコースティックなものを予想してたみたいなんです。
B:(ファースト・アルバム“STRANGE ATITUDE”リリース時の)最初のツアーでは、もっとエレクトロニックな感じでファンキーにやってたんだけど、ちょっとウンザリしちゃったんだ。テクニックに走ったりとか、機械を使うことでの制約、曲の長さが決まってたりっていう部分に限界を感じてた。そこには留まりたくなかったから、今回のようなバンドでのステージになったんだ。レコーディングした音楽とライヴが全く同じである必要はないよね。それより、それをどうやってステージで活かすか、どうやってオーディエンスと分かち合うか、それが重要だと思ってるんだ。
バイオグラフィには、もともとバンドをやっていたとありますが、それは今回のライヴのスタイルと関係あるんですか?
B:そうだね。原体験というのか、昔やってたバンドのスタイルに近いって言うのは確かなんだ。ただ、エレクトロに傾倒して、まだバンド・スタイルに戻ってきたっていうわけじゃないんだよ。STARDUST(の“MUSIC SOUNDS BETTER WITH YOU”)にしても、TOMA(DAFT PUNKのTHOMAS BANGALTER)を昔から知ってて、一緒にプロジェクトやろうって出したらたまたまヒットしちゃったんだけど、それによって、この人はフレンチ・タッチのヴォーカリスト、みたいな感じになってしまったんだ。スタイルとしてはエレクトロに流れた部分もあるし、その後に自分が出したファースト・アルバムもそういう方向性を持っていたことは否めないと思う。でも、自分はあくまでもヴォーカリスト、シンガー・ソングライターだと思っているので、音楽のスタイルをどうするかは重要なことではなくて、どんなメロディにするか、そこに自分の声をいかに乗せるかが一番大事なんだよ。スタイルを変えることは、自分の音楽を発展させる、前に進めていく手段でしかないんだ。だから、次のアルバムはまたすごくエレクトロになるかもしれないよ。
確かにファーストでは、STARDUSTのイメージ通りの曲もありましたよね。でも、それ以外の曲を聴いて、僕らはビックリして、すごく嬉しかったんです。だから、ソングライティングやヴォーカルに重点が置かれた今回のアルバムはすごく素晴らしいと思いました。
B:そうだね。ソングライティングっていうのは昔から重要だったけど、今回のアルバムではすごく重視したんだ。50年代くらいからのソングライターの音楽をいっぱい聴いたし、それをお手本にして、どうやって自分のスタイルを発展させていくかを考えてた。いわゆるクラシカルなポップ・ミュージックの中には、先に進めていくべきものが絶対あると思うんだ。今回のアルバムでは、色々なスタイルに迷わない分、それを非常にクリアにすることができたと思う。
もしできればなんですけど、今回のアルバムに関して、特に影響を受けたり参考にしたりしたアーティストを教えていただけますか?
B:曲を書いてる時っていうのは、具体的に目指すものは特になかったんだけど、25日間続いたレコーディングの間、BEATLES“ABBEY ROAD”を毎朝聴いてからスタジオに行ってたよ。本当に個人的な儀式みたいな感じだったんだけど、良い音楽を聴くことで自分に安心を与えながら、こんなすごい音楽があるんだからそれを超えなきゃ、っていうプレッシャーを味わってた。誰かが背中を押してくれて、「それで正しいんだよ、そのまま行っていいんだよ」って言ってくれてるような気持ちで聴いてたんだ。
今回のアルバムは本当に良い曲ばっかりでしたよね。
B:ありがとう。僕も2枚目の方が良いと思うよ。ファーストに関しては、急いで作りすぎたなって感じで、2、3曲は今でも好きな曲もあるけど、それ以外の曲は、今の自分は反映されてないって思うんだ。
最後に、今後の予定を教えてください。
B:まず、来年の10月くらいに次のアルバムを出したいと思ってる。それから、LIO(80年代から活躍するフランスの女性ポップ・シンガー。“LE BANANA SPLIT”はあまりに有名)のカムバック・アルバムに曲を提供したんだ。あとは、まだ詳しくは言えないんだけど、あるフランス映画のサントラを手がける予定だよ。
(11月2日・原宿ESCALATOR RECORDSにて)
FANTASTIC PLASTIC MACHINE/IMAGINATIONS[CD]
"TELL ME,"を含むF.P.M.最新アルバム。
CUTTING EDGEより2/22リリース予定。
BENJAMIN SINGS ::
DIAMOND TRAXX RELEASES ::