"STEEL PAN"

CUBISMO GRAFICO松田"chabe"岳二です。愛用の楽器にまつわるエトセトラ・コラム「ガッキ使」(語呂が悪くてごめんなさい)第4回。今回はコロンと鳴らしただけでアッという間に南国気分なキラー・インストゥルメント「スティール・パン」です。
「20世紀に産まれた唯一、そして最後のアコースティック楽器」と称されるこの楽器は、1930年代の後半にウィンストン・サイモンの手により発明された事になっています。トリニダード島がコリブリ島という名前だった1500年くらいからスペイン、オランダ、フランス、イギリス等の列強国の支配下におかれ、いろいろな楽器を取り上げられてしまった労働者達。労働争議が多発した20世紀に入り、彼らの日頃の鬱憤をはらしていたのがなんとも綺麗で平和な響きを奏でるこの楽器だったと考えると、不思議な気持ちになりますよね。(おっ、今回まじめなスタート)←心の声

僕がこの楽器を意識しはじめたのは21歳くらいの頃だったと思います。ソフト・ロックのレコードを漁り始めた頃に出会ったVAN DYKE PARKSの『DISCOVER AMERICA』で鳴っていた、なんとも言えない音色に一発で打ちのめされたのです。その約1年後、初期FREE SOULのイベントでDJをやっていたMOODMAN氏が、30分のセットのほとんどをSTEEL DRUMモノでやっていた時に、ブースにカブリ付きで教えてもらった記憶があります。澄んだ瞳(これが大事←心の声)でもって「コレ何ですかぁ?」攻撃しまくりっす。今でもその夜の事を鮮明に憶えています。MOODMANありがとうー!コラム読んでますよ?。遊んでください?!
そうしてすっかりパンの虜に仕上がった頃に、ヤン富田さんの『MUSIC FOR ASTRO AGE』が、94年には『HAPPY LIVING』がリリースされるワケです。そりゃもう、聴きまくりましたよ。んで、電子音にも興味を持ってしまう、立派な就職しない人に育っていった僕です。
そのうち、MOODMANに教えてもらったESSO TRINIDAD STEEL DRUM BANDや20th CENTURY STEEL DRUM BANDなんかも、無事にゲットして使い倒していた僕が、音楽を自分で作り始め、更にはCUBISMO GRAFICOなんてしゃっちょこばった名前でもって、アルバムを作るなんて事になった98年秋。レコーディングもあと4日くらいでオシマイ、なんて言ってる時にフト何かが足りないぞ、と思い渋谷道玄坂のヤマハに置かれていた銀色のピカピカ楽器を買いに行くワケです。触った事すらないのに、よ?く知ってるモン!なんて錯覚のもと、衝動買いもいいとこですよ。お母ちゃんに言ったら即「返品してこいやぁ、このガキィ!」、と怒鳴られる事請け合いなアフォ極まりない行為。(プライスレス)←心の声
たしか、16万円。JCB12回払い。でもね、でもね、CUBISMO GRAFICOの1stアルバムを聴いてみてくれ?。そこにはJCB12回払いで購入したばかりのキラキラな音が入っているからよ。その音ね、ぷらいすれす。←心の....
今となっては暴挙だったと思ってますよ(笑)。ドラム缶の凹みで音階を付けるなんて素晴らしい発明をしたサイモンさんごめんなさい。
 STEEL PANという楽器は誰にでもすぐに音が出ます。ドラムやコンガがそうであるように。叩けばコロンと音が鳴る。太鼓の仲間だものね。でも、、、誰にでも音が出るからこそ音を奏でる人を選ぶのではないか、と最近は思うようになりました。上手く演奏したいとも。衝動で得た楽器に対する気持ちも、10年近く経てば本物になるのではないかと!JCBも払い終わってるし、晴れ晴れとした気持ちでピカピカポリッシュな打面に向かえるかと!
2001年にサンフランシスコを旅した時、街角でパンを演奏していたブラザーをガン見してたら、「やってみるか」と言われ尻込みした自分も、次こそはWONDERFUL WORLDかなんかをサラリと演奏してやるつもりです。ちなみにそのブラザーは何故か"GIRL FROM IPANEMA"を演奏してました。(よっ、お洒落ブラザー!)←心の声
ちなみにバリに行った時に地元のガムラン教室を覗いていたら「やってみるか」と声をかけられ、即答で「やる!」なんて言って、かなり真面目っぽい授業を中断させてお弟子さん達に白い目を浴びた、プライスレスな経験があるとここに告白致します。
4年前、京都恵文社にてベッドルーム的個展を開催した時、スティール・パンに触れられるように展示したのがとても好評だったので、そういう機会をこれからも作りたいと思っております。

そして、GATEが出る度に「ブチ笑ろうたけぇ」とメールをくれる広島のクラブSLIM CHANCE STUDIOの名物マスター岡っちさん、今回の感想も是非メールしてください。オモロくなくてもメールくれないと、とっても不安になるので。昔、女の子の声でイタ電した事はこの場を借りて謝りますから。

次回はなんと!ギターじゃけー、FENDER "JUG-STANG"よろしく!

 
 

AUTHOR PROFILE:
松田 "chabe" 岳二

CUBISMO GRAFICO FIVEの3rdアルバムリリースが絶賛発売中。本家ソロCUBIは6月末に"WONDERFUL WORLD"の初アナログ化が即日完売、CARIBBEAN ENSEMBLEというジャメイカンなベスト盤を7月末にリリース済み。年末までリリースラッシュで勢いつけてるサーティーンネイジャー。
 

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