いつ終わるか分からないスリリングな連載ですが、今回も依頼が来て一安心。ところで、みんなレコード好きだよね?オラは好き過ぎて、他の職業につけず現在に至ってしまった、、そんなことはどうでもいい。

5~6年前にジョン・サイモン氏(注1)とNYで会食する機会があった。彼は「音楽はパッケージ商品(CDやレコードということ。要は「ソフト」)として成り立たなくなる時代が来るんじゃないかな?インターネットの進歩は信じられないくらい早いし、ネット上での違法音源の流出は止めようがない」と力説していた。その時は「?」と思ったが、日本でもダウンロードで簡単に「音源」が手に入るようになった現在、その意味は誰にだって解る。実際、「音源」だけが欲しけりゃ、安価(違法ならタダ)で手に入る現在はエエ環境ですわね。

しかーし、このサイトを見ている人の殆どもそうだと思うけど、私がレコードを買ったりするのは、そこに録音されている「音源」だけが欲しくて買っちゃいない。ジャケットデザイン、ライナーノーツなども楽しみたくて買っている。参加ミュージシャンのクレジットや、スタジオ名とかも知りたくて買っている。帰宅して、針を落とす瞬間の楽しみもあって買っている。もちろん、所有欲という生理的かつ最大の理由もあるのだけれども。
が、そんな人達が少数派になりそうよね。ダウンロードで「音源」を手に入れて、MP3プレーヤーで聴く人達が主流なりつつあるのでは?他人がダウンロードしたものを、それが誰の何という曲か知らぬままに聴いている人さえいるし。それに何も文句はない。時代だもの。そう、音楽は今や「ソフト」ではなく「データ」として売買(または盗難)されている現実があるのだ。
そんなこんなで、レコード(CD)屋に不況のジェーン台風がやって来ている。何も文句はない、とは書いたものの、やっぱレコード屋としてはこの状況は気に食わない。他人の楽しみ方にうんぬん言いたくないし、商売的な理由も含め個人的にはイヤだけども、だからって何も文句は言えない。つらいね。どうしたらいいの、DEAR、MAMA?

それでも、レコード屋をやっているからではないけれど、個人的には、レコード文化はなくならないと言い切るよ。ジョンが何と言おうとも。レコードが生まれて100年近くなるのに、音楽のパッケージ商品というか大量生産物、「ソフト」として、レコードを超えるものが未だに出てきていないし。ここで言っているのは音質という意味も含めてね。音質とかの科学的ウンチクはここでは書くスペースはないから省略。ともかく「データ」の音質の悪さは中学生でも御存じやろ。あれで満足なのかい?まあ、ええわ。音質とか抜きにしても、ジャケットもアートワークとして楽しめるし、クルクルとターンテーブルで回っている姿は愛くるしいし、夏は浜辺でフリスビーも出来るし、レコードには「データ」なんかと違って、もの凄く多角的な魅力がいっぱいなのよ!私としては愛くるしくて愛くるしくてたまらないのよ!

最近のDJの人達もヒドいよね。CDJどころかFDJ(ファイルDJ、のことね)が世界的に多くなっている。日本の若いDJ達もマネしているし、言い訳が、ハウス系の人達なら「ケヴォーキアンもやっているし」、ヒップホップの人達なら「キッド・カプリもやっているし」って言う。あの人達は、売れっ子だから、海外などの移動とかのために仕方なくやってるのつーの。一番頭に来るのはCDJ(FDJ)でやってるクセに、「あそこの箱(クラブ)は音が悪いよね~」っていう(特に東京の)コンパクトDJ。あなたの頭が一番悪いっていうのよ。しっかりした良い箱はちゃんとアナログ(レコード)対応の音のシステム組んでいるんだから。それでCDJだったら音が悪いに決まっているじゃん。イベントのフライヤーとかでも、ちゃんと「コンパクトDJ」とか「ファイルDJ」って書いて欲しいよね。だって「DJ」って書いてあったら、クラブ文化を知らんオッサンでも、当然、レコードをかける、と思うでしょ。レコードじゃなかったら、少なくとも日本じゃ詐欺だよ。って、これってオッサンの愚痴かしら。

確かにバイレファンキを始めとして「データ」としてしか手に入らない音源もあるし、お金のない若いアーティストが音源を発表するためにMY SPACEを始めとする「データ音源」の発表の場もあるし、まだ発表されていない音源をプレイ出来たりするし、日本の小さいワンルームではレコードが置けないとか、「データ」の良い部分も山ほどある。

それでも言いたい。少なくともDJをやっている人なら、レコードがある音源ならばレコードでプレイして欲しい。ラリー・レヴァンやウォルター・ギボンズの伝説的なミックスはレコードじゃないと分からないし、「良いレコードは(プレイされまくっているから)ノイズが出るくらいが、ちょうど良いんだよ」と言っていたキッド・カプリの言葉を噛みしめて欲しい。ノイズがないツルツルとした音楽なんて、音楽じゃないよ!でも、書いていて、何か知らんけど悲しい、、、、。と言うか、もう何が言いたいのか分かりません、ごめんなさい。同意できる特殊な人はメール下さいよ、励まして下さいな、、、、。

(注1:音楽プロデューサー。サイモン&ガーファンクル、ジャニス・ジョップリン、エリック・クラプトンのザ・バンド、ハース・マルチネスを手掛けた、60~70年代のアメリカンロックの重要人物)

 
 

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ひよこレコード

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