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![]() NUJABES及びHYDE OUT諸作の大ブレイク以降、堰を切ったかのようにソレ路線の音源のリリースが相次いでいる現状を見ると明らかなように、やはり我々日本人の多くは『ジ〜ンと沁みるようなメロディやコード感、そしてそれらを奏でる特定の楽器による美しい音色』にコロッとマイッちゃうみたいですね、どうも。いや、誤解して頂いても全然構わないんですが、それがダメだって言いたい訳じゃないですよ。 JET SET ONLINE SHOPでもそういった路線の音を『ジャジー・ヒップホップ』なんていう曖昧な括りで一緒くたに取り扱ったりもしてますが、例えば「じゃあNUJABESサウンドは総じて『ジャジー』なのか?」と問われれば、ご本人もどこぞのインタビューで否定されていた通りそんなことは無いんでしょうし、では逆に「NUJABESサウンドは『ジャズ』とか所謂『ジャジー』なものとは無縁のものなのか?」と訊かれた際に「イエス」と断言してしまうとすると、それはそれで、昨今のYUSEF LATEEFの不自然な人気っぷりについて上手く説明出来なくなってしまう訳で。 一方巷では、「『ジャジー・ヒップホップ』とは?」「それはただの言葉じゃよ、にゃむ。」的な論争が、リスナーの間で激しく巻き起こっているとか起こってないとか。ともかく、大なり小なり『ジャズ』インフルエンスな音を、全てそうした曖昧な言葉で括ってしまうというのはいささか乱暴であり、結局「それは便宜上の区分じゃよ、にゃむ」的なズルい言い逃れスタンスを取りつつも、相当都合良く使い回してしまっている、というのがレコ屋的な事情だったりします(身も蓋もないですが)。まぁそもそもそれ以前に、音楽を何らかの言葉で括るってこと自体が元々ナンセンスっちゃナンセンスなんですが、そうも言ってられないでしょ!っていう…単にそれだけ。 ただ、そうした形容が適切なのかどうかという議論とは全く無関係に、先述の『ジ〜ンと沁みるような(中略)フレーズ』+『90'Sヒップホップ的なリズムトラック』=『ジャジー・ヒップホップ』という妙な公式と、元来ジ〜ンと沁みる音を好む日本人的な感覚との結び付きが、NUJABESというアイコンを介してより一層強く浮き彫りとなったのは事実であり、冒頭で触れたソレ路線のタイトルのリリースの盛況ぶりが、そのままその証明になっている、とも。 そうした中、昨年秋にはジャパニーズ・オーガニック・ヒップホップの真打ちと評判のNOMAKさんがCDデビューを果たしました。噂によると、何でも予約段階でオーダーが軽く10,000枚を超えて、発売後数ヶ月経過した今ではセールス累計が実に25,000枚以上って話じゃないですか!音楽ソフトが軒並み売れていないこのご時世において、既存のプロモーション・セオリーをすっ飛ばして叩き出された数字としてはホント驚異的だと思うのですが、それもまたNUJABESのケースと同様に、日本人特有の潜在的かつ聴覚的な欲求が、セールスという形で分かり易く炙り出された結果、なんでしょう。そう考えるとつまり、多くの日本人には結局、久石譲メロディー的な叙情性やノスタルジーに耳を委ねてしまいたい…という、ある種スピリチュアルな欲求があるのかもしれませんね。 更に言うなら、そうした郷愁感や叙情性の豊かな旋律を、日本人が好む特定の楽器、例えばピアノやフェンダー・ローズ、ヴィヴラフォンあたりの音色で奏でられた日にゃあ、ホント鬼に金棒、もう降参するしかないっすよ…って、あれ!?よく見たら『ジャズ』の代名詞みたいな楽器ばっかりやん!つーか、そもそも『ジャズ』ってなあに? …『ジャジー・ヒップホップ』っていう言葉の居心地の悪さについて偉そうに指摘しておきながら、これまた何て居心地の悪いまとめ方なんでしょうね?失礼しましたー。 TEXT: MASAAKI MATSUURA(JET SET TOKYO)
NOMAK INTERVIEWそんな居心地の悪い前振りとは無関係に、何とそのNOMAKさんからインタビューを頂く事が出来ました!意図的に多少意地悪な質問も盛り込んでみたのでホントに恐縮だったんですが、NOMAKさんからは実に真摯な回答を頂きました。メディアへの露出が全く無いだけに、これは相当貴重なインタビューですよ! デビュー作「CALM」の反響はいかがですか?巷では結構凄いことになってましたね。
NOMAK応援してくれた方や支えてくれた仲間の力あってこそのリリースなんで心から感謝しています。「巷では凄いことになってた」のかどうかはよくわからないです。なぜなら何も変わらない日々を過ごしてますので…。(笑)
NOMAKさんの作るインストゥルメンタルには、我々日本人の心に響くような美しい旋律や音が沢山盛り込まれていると思うのですが、それは意識的なものですか?
NOMAKそれはたぶん僕が日本人だからでしょうね(笑)。何も意識せずに自分の中から湧き上がってくるフィーリングを純粋にカタチにしようとしたら勝手にああなりました(笑)。自然の景色を頭に描いてそれを音で表現するといった感覚です。
音楽制作ソフトやサンプラー以外にもご自身で楽器を演奏されるそうですが、普段はどういう流れで楽曲を制作されているのですか?
NOMAK決まった流れはないんですけど、普通に生活してるなかで頭に流れたメロディーなんかをレコーダーや携帯で録ったり、ピアノやパーカッションに向かってラフな感じで遊んでるとまぐれで良いメロディーが弾けたりして(笑)、そういうのをきっかけにパソコンに向かって音楽作成ソフトを立ち上げていじり始めます。作り始めると完全に自分の世界に入っちゃうので一気に数時間程度で大まかなラフトラックができてそこからは時間かけて微調整してます。
楽器の音色の中で特に好きなものはありますか?ストリングスとかフルートとか…。
NOMAK逆にあまりにも機械的や電子的な音は苦手ですが、そうでなければどの楽器もそれぞれの良さがあって幅広く好きだと思います。ストリングスだと人間の声や風の音などに近い感じがするし、フルート系なら鳥なんかの鳴き声に近い感じがするし、楽器を自然の音に例えながら音楽として自然を表現できればそれが理想です。
ワールドワイドな客演陣ですが、それぞれとのコラボレーションが実現した経緯を教えて下さい。
NOMAKアメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、スウェーデン…確かにワールドワイドですね。(笑)。スキルはもちろんですが、しっかりとしたメッセージがあってスピリチュアルな感覚を持ち合わせてるアーティストと一緒にやりたいな…ってことでディレクションに関わってもらった"onepeace"の日高さんと相談しながらそれぞれのアーティストにコンタクトをとってもらって実現しました。インストもいいですけどやっぱり言葉で直に何かしらのメッセージを伝えれることって素晴らしいですしね。それにしてもみんなのラップ、カッコ良すぎですね(笑)
今後新たにコラボレートしてみたいアーティストはいますか?
NOMAK波長と曲調さえ合えば誰とでも(笑)。
制作面で影響を受けたアーティストはいますか?また、インスピレーションを受けた楽曲などはありますか?
NOMAK音楽は色んなジャンルを聴くんですが、あまり制作面で影響を受けるってことはないかもしれません。良いインスピレーションを与えてくれるものは綺麗な夕焼けだったり、夜空の星だったり、木々の緑だったり、広大な海だったり、川のせせらぎだったり、自然に勝るアートはないっていうのが僕の考えなんで、そういうものがなくなっちゃうとたぶん良い曲なんて作れなくなるかもしれませんね。
この質問は避けては通れないとは思うのですが、やはりNUJABESさんの存在は意識しますか?
NOMAKよくNUJABESさんと単純に比較されることが多いんでこの質問はあえて避けないですが、TVや広告などメディア主体となった音楽業界に本質的な音の良さでアンダーグラウンドに一つの大きなムーブメントを作ったことに対してはやはり尊敬の意を持たざるを得ないです。ただそのムーブメントが大きくなりすぎて今度はNUJABESさんの名前が逆に広告に利用されるようになってて、ここしばらくのJAZZY HIPHOPの新作のレビューなんかでは「ネクストNUJABES!」とか「NUJABESも認めた!」とか「NUJABES好きなら買い!」なんていうようなコメントが溢れすぎていて、もし僕がNUJABESさんの立場なら少し悲しいでしょうね。だってアーティスト一人一人にはそれぞれの良さがあって、単純に比較できるものではないと思いますから。僕自身の楽曲ももちろん僕にしか出せないオリジナルですし。それはNUJABESさんにとってももちろんそうなのでお互いの良さを改めて聴き比べてもらえればこれ以上のことはないです。
活動としては当面制作のみ、なんでしょうか?ライヴ的なものやDJの予定等は?
NOMAKしばらく制作に集中しますが、生演奏を主体としたライブなんかをいずれやりたいですね。
ジャケットの内側にはご自身による真摯なメッセージが掲載されていますが、音楽を通じて訴え掛けたいことがそこに凝縮されているように感じました。もっと詳しく教えて貰えますか?
NOMAKメッセージの中に想像力っていう言葉が繰り返し出てくるとおもうんですが、つまりキーワードは「想像力」です。人には素晴らしい想像力という力が備わっているということをこのCDを通して伝えたかったんですよね。人の心や環境の変化、自分自身の将来など「見えないものや未来を鮮明にイメージする力」が「想像力」だとおもうんです。目に見えるものだけが全てじゃなくて目を閉じて初めて見えてくるものがあるということを感じてもらえれば嬉しいです。
ご自身のレーベルhuge soulについて、と、今後のリリース予定があれば教えて下さい。
NOMAKhuge soulは音楽レーベルとしての役割だけじゃなく、全てのアートを媒体として様々なメッセージを伝えていくことと、そこで得た収益によって世界に貢献し続けていくことを目的として設立しました。まずは純粋に満足してもらえる作品を届けることに力を注ぎたいですね。
JET SETオンラインショップのお客さんに対して最後にメッセージを頂けますか?
NOMAK多くの方の応援に支えられていることを日々実感しています。今後の作品にもぜひ期待しててください。ありがとうございました。
~huge soul~ NOMAK関連作品リリース情報
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