毎年5月上旬に、代々木公園で行われている「タイ・フード・フェスティバル」の派生イベントとして、'04年9月、CorneliusやSpank Happyをタイに招き地元のアーティストたちとの公演を実現させたSOI-Musicが、10月29日〜31日の3日間、青山CAYを中心に、日本/タイ両国の最先端の音楽シーン(日本勢はSpank HappyとBuffalo Daughter)をミックスすることをテーマに開催したフェスティヴァル「SOI-Music Festival from BKK」。

 今回は、それに出演する為に来日し、10/24、JET SET TOKYOで白熱のインストア・ソロ・ライヴを敢行したCliquetparのインタヴュー【*1】(聞き手は、Childisc他からのリリースでもお馴染み、上記のフェスではCliquetparとドラマーの須藤俊明氏とのトリオ編成でライヴを披露【*2】したシンガー/クリエイター、すずえりさん)と、彼の地で電子音楽の発展に尽力されているHanumand氏(Revirth)による「タイの電子音楽事情リポート」をお届け致します。

 
以前ROMZイベントで会った際にCOM.A氏から噂は聴いていたものの、実際にライヴを見たらとんでもないことになっており、実際フロアを爆発させていた、ゲイでB級(もちろん誉め言葉)なエレクトロクラッシュ?バンド=Futonや、ラウンジーなエレクトロニカのタイ独自進化版Stylish Nonsenseなど、Hanumand氏は謙遜していますが、バンコクでは、なかなかどうして、日欧米では閉塞していった「エレクトロニカ」ムーヴメントとは完全にズレたセンスを持った素晴らしい音楽家が続々育っている模様。玉石混淆ということには違いないのでしょうが、皆がシリアス一辺倒或いは過度のテクノロジー崇拝になりがちだった?何処かの国のエレクトロニカ・シーンとは様子が異なる、バンコクの奇妙なシーンから今後ますます目が離せなくなっていくかも知れません??

【*1】インタビューは、フェス終了後の11/3、横浜で行われた「コブラ」(Cliquetparに加え、L?K?O氏や巻上公一氏らも参加)のリハーサル時間の合間を縫って行われました。

【*2】その外見も手伝って、チャーミングさとヴァイオレンスがミックスされたブレイクコアといった感じだったインストア・ライヴに対し、CAYのトリオ編成でのライヴはまた一味違ったものでした。こんなにロックな人だったんだ...と驚かされた人も多かったはず、皮パン着用シャウトを披露したすずえりさん、Cliquetparの高速BPMと完全にシンクロしながら細かいオカズも盛り込んだ超絶ドラミングを見せた須藤俊明氏、その2人にヘッド・バンキングを交えながらもしっかりと指示を出し、全体をコントロールしていたCliquetpar。 ロックなダイナミズムを宿しながらも複雑な和声構造を持った楽曲は、バロック・ミーツ・ブレイクコアといった趣きで、緻密な計算に基づいたものでした。


PHOTO: カネコマサアキ
TEXT: JUNICHI HORI(JET SET TOKYO)

Futon
Futon
Cliquetpar
すずえり
 
 
 電子音楽といってもなかなか範囲が広いんですが、僕らのまわりの所謂エレクトロニカ(タイトロニカっていうふざけた名前で呼ぶ人もいますが) & それ以降の音に関しては、こちらでは正直あまり人気ないです。

  その手の音楽を作っているアーティストの数もごく僅かで、ざっと挙げてみると、綺麗なメロディーと繊細なビートが売りの2人組Nannue Tipitier、ミニマル一筋、既に十年選手のNolens Volens、コミカルでかわいらしいBREAKBEATSやHOUSEを得意とする、先日アルバムを出したばかりのStylish Nonsence、BIGBEAT的なかなりぶっとい音を出すOSCILLATOR 2、それと狂ったBREAKBEATを作らせたら右に出るものはいないCliquetpar。こんなもんだと思います。

  あと電子音ではないのですが僕の大好きなアーティスト2人、BOSSのエフェクターで強烈なフィードバック・ノイズを作り出すDeath Trip(ひょっとしたらMOGWAIのプライベートレーベル、Rock Actionからリリースするかもとのことです)、ターンテーブルとディレイでかっこいいダブを作り上げるSpyder Monkey。

  結構いるじゃんって思われるかもしれませんが、これでほぼ全部なのです。それぞれスタイルもばらばらなのでシーンも形成されてないと思います。っていうかこの国にはあまりシーンってものがないじゃないかと思います。

  アーティスト、リスナー両方に言える事だと思うのですが、ストイックに或るジャンルの音楽を追求するっていう姿勢はあまりなく、(良い意味でも悪い意味でも)とにかく盛り上がってなんぼみたいな感じなので、ある一つのジャンルが突出したり、流行が偏ったりみたいなことはあまり起きないんじゃないかと思います。そんな感じで上記のアーティストも盛り上げれば注目されるし、そうでなければ無視される、そんな感じだと思います。

  電子音的なものはいまいち盛り上がりませんでしたが、それらを取り入れたロックバンド的なものがこれから面白くなるかも知れません。制作をちょっと手伝ったGooseというバンドがいるのですが、彼等はすごくかっこいいです。タイの音楽を聴いて初めて衝撃みたいなものを受けました。彼等みたいな若い子達を見ていると、タイの音楽が本当に面白くなるのはこれからじゃないかな?と思います。楽しいだけでなく、南国的な不思議な深みを表現できるバンドが増えていってくれる事を願います。
Hanumand (SO::ON,REVIRTH)
□ 関連アイテム □
CLIQUETPAR / CLIQUETPAR [CDR] V.A. / SO::ON COMPILATION VOL.1 [CDR] CLIQUETPAR V.S HANALI / PUBLIC GANGSTA/REPORT [7"]

■すずえり(以下す): えーと、jet set recordの堀さんがインタヴューしたいっていってたんだけど、時間が合わないみたいだから、彼が作った質問状をもとに、私がインタヴューするね。じゃ、まず、お名前をどうぞ。

■Cliquetpar(以下C): Bangg(バン)。君ねえ、前jet setのウェブに書いた本名、間違ってるよ。

■す : うわ、ごめん。でもBanggってニックネームじゃん。(注1:タイ人は普段、仕事でも生活でも、本名は使わず英語のニックネームを使います)

■C : 本名出しちゃだめだよ。海賊ソフトすごい使ってるから(笑)……。

■す : え。logicは買ってたじゃん。reactorもでしょ?

■C : Liveも。でもアップグレードのパスワードは……
 
■す : いや、それ以上聞かない(笑)。音楽を始めたきっかけは? 何歳頃に作り始めたの?

■C : 最初は大学生のとき…、自主映画をとってた友達といっしょに、10人くらいでちょっとスペーシーな感じのバンドやってた。それは、映画のサントラみたいな感じかなあ。そのとき俺はキーボードだったんだ。そのあと、3人で、CLIQUEってバンドやったんだけど、俺だけ残してみんなどっかいっちゃった…。で、ひとりになってから、TPARって名前にして、そのあと、CLIQUEとくっつけて、Cliquetparにした。

■す : TPARはどんな音だったの?

■C : ひどい(笑)。ノイズ。本当は、Squarepusherみたいなの作りたかったんだけど、作れなくて。

■す : うわ、聞きたいね。

■C : プライベートで2枚かな、3枚? リリースしたよ。でもひどいよ。

■す : あ、聴いたことあるかも。そういえば、大学を出てからはずっと音楽を作ってるんでしょ? ぜんぜん働いてないよね。

■C : うーん、ラジオのジングル作る仕事とかしたけど、最近はしてない。そろそろ働かないとヤバイ。すごい貧乏だよ。バンコクに帰ったらまず仕事探すんだ。jet set recordでやとってくんない?(けっこう真剣)

■す : 音楽やめればいいんじゃない(笑)? ジングル制作でもらったお金、結局logic買ってたじゃん。

■C : やめるやめる。やめてホテルマンになる。本気だよ。

■す : あははは、で、ノイズを経て、Cliquetparはどんな音になったと自分で思う?

■C : えー(しばらく考えてる)。エレクトロニカ?(自信なさげに)……かなぁ。

■す : ブレイクコアっぽいかなー。ちなみに、機材は何をつかってるっけ?まずG4powerbookだよね。

■C : うん、logicでシーケンス組んで、reactorたまに使う。ライブのときはLiveに組みなおしてる。

■す : あとはライヴで、パイオニアのDJ EFECTORつかってたよね。

■C : そうそう、EFX-500。2年前に日本にきたとき、COM.Aのライブを見たとき、彼が使ってて真似したんだ。俺、なんでも真似するんだ。俺、COM.Aになりたいよ(真剣)。セックスしたいくらいだね!

■す : 君はゲイなの?

■C : (激しくかぶりをふって)違う。女の子大好き。ごめんなさい、うそです。

■す : タイ人だから変なこと言うと誤解されるよ(笑)。COM.Aのことは、なんで知ったの?バンコクで有名?

■C : ぜんぜん有名じゃない。もともと、お兄さんのJoseph Nothingが好きで……イギリスのレーベルから出してるでしょ? そしたら、バンコクに留学してた木村君(SOI Music・注2)が、弟も音楽作ってるよ、って教えてくれた。
Joseph NothingもCOM.Aもね、最初聞いたときすごい驚いた。俺がやりたい音楽作ってる!ってすごい共感したし、リスペクトしてる。(注2:http://www.soimusic.com)


■す : ほかに、どんなアーティストが好きなの?

■C : 一番最初に聞いていたのは、ヘヴィー・メタル。あとはイギリスのパンクも好きだった。そのあと、Aphex Twinとか、Squarepusherとか聞いて、あとはヒップホップも好き。いまは、ROMZとかRichard Divineとか聴いてるけど、最近は、前ほどムキになって新しい音楽を聴いてないよ。昔はイギリスの音楽がすごい好きだったけど、いまは日本の音楽のほうがいいと思ってる。宇多田ヒカルとスーパーカー面白いよ。

■す : 聞いてる曲は私たちとあんまかわんないね。

■C : うん、インターネットでダウンロードできるから。でも、すごい大変だよ。君たちは1曲ダウンロードするの、すぐでしょ?でもね、俺たち、1時間くらいかかるんだよ!!すぐ回線きれるし。ダウンロードしてるとき、超ナーヴァスだよ。

■す : そういえば、前、喜多郎とJUDY&MARYが好きっていってたよね。土岐君(土岐拓未。one-inch-panchレーベルからリリースされたスプリットシングルのB面、Hanaliのメンバー)が、最初バンコクでバン君にあったとき、いきなり、「日本人のエレクトロニクス・アーティストで喜多郎って知ってる?スゴイかっこいい!」って言われてびびった、っていってたよ。

■C : 喜多郎は俺が小学生くらいのとき。すごいはやった。こないだバンコクに来たけど、お金がなくて見にいけなかった……。DVDは買ったよ。いまどこにあるかわかんないけど。メロディーいいよね!あと、こうやって(右手をあげて振り下ろす)シンセ弾くのもいいよ。エレクトロ・アーティストのなかでは喜多郎最高。俺、喜多郎になりたいよ(真剣)。セックスしたい(笑)。

■す : JUDY&MARYは?セックスしたい?

■C : だめだめ、ほんとだめ(せつなそうに)。ユキちゃんはなんていうの?女神っていうの?そんなこと考えるのもだめ。だ・め・で・す・よ!でもね、俺、大学生のとき、レコード屋でユキちゃんのポスター盗んできて、それ、1時間ずっと見て……、なんにもしないで、見てるだけでいっちゃった……。

■す : (答えようがない)ええっと、COM.AとJUDY&MARYと喜多郎、これ3つに共通点はある?

■C : メロディーかな。日本人が作る音楽はね、メロディーがすごくきれいで大好き。

■す : タイ人で好きな人っていうか、お勧めな人はいる? 普通のポップミュージックとか、どうかな? このあいだ来日した、Palmyとか面白い?

■C : うーん、Palmyのアルバムはいい曲もあるけど。有名な人だったら、Moderndogが面白いよ。

■す : インディーズの人たちは?

■C : Paradox! すごい、パフォーマンスも変だし、ちょっとハードコアっぽいところもあって、やってることが新しいし面白い。人気もあるし。

■す : SOI Musicに来てた人たちは?Bear Gardenの演奏、すごいよかったじゃん。あとThe Death Of Salesmanも君の友達でしょ?

■C : うん、演奏もアレンジもうまいし。いいんじゃない。でも、俺、ギター・ポップっていうか、タイの渋谷系あんまり好きじゃないから……。

■す : Futonは?

■C : Futonは歌詞とパフォーマンスが面白いよ! 音は80年代っぽいけど、わかってやってるところがいいと思う。

■す : 君とHanumandさんがオーガナイズしてるイベント、SO::ONの様子をストリーミング配信(注3)でみたんだけど、Spyder Monkeyおもしろかったよ。
(注3:http://www.superchannel.org/Home/Profile/Channels/ABOUT/so-on/SO::ONのライブの様子は、すべてアバウトTVというタイのNPO団体が運営しているウェブ・チャンネル上でアーカイヴ化されています)

■C : うん。タイ人にしてはおもしろいことしてると思う。あ、それだったら、Hanumandさんが、タイ人のメンバーと、Space Buchaってバンドを始めたんだけど、かっこいいと思うよ。ギターがすごいかっこいい。

■す : Hanumandさんとはどうやって知り合ったの?

■C : SOI Musicの木村君に紹介してもらった。2年前日本に来たとき、ONSAのカフェで会ったんだ。そのとき、ご飯おごってくれて。……だからいつか俺もおごんなくちゃいけない。で、バンコクに帰ったとき、タイの音楽シーンを日本みたいにしよーぜ!って盛り上がって、SO::ONはじめたんだよ。SO::ONの名前をつけたのは彼だし。

■す : イベントをいっしょにやってるほかに、音楽のことも教えてもらってるよね。

■C : うん。ミックスのこととか。彼はすごい。俺の最悪先生。

■す : 最悪先生ってなんだよ。

■C : いや、いつかご飯おごんなくちゃいけないから……。

■す : バンコクはいま景気がいいんじゃないの? 

■C : うん、俺だけ貧乏。いま、タイは工業とかすごい発展してるよ。いろんなインディーズバンドもでてきてるし。

■す : 君の作る音楽って、タイのなかでどんな扱いなの? SO::ONのコンピに入ってた曲は、FM局のチャートに入ったよね?

■C : 俺はダンスミュージックを作ってるつもりなんだけど……。

■す : RCA(注:バンコクの巨大ディスコ街)とかでプレイしないの?

■C : 誘われない(笑)。最初誘われても、次から呼ばれなくなる。いまはSO::ONだけ!アート・ギャラリーで演奏してる(笑)。

■す : そういえば、君の音楽で踊ってる人ってあんまいなかったよね。体育座りしてみてた。現代音楽っぽい受け入れられ方?

■C : アートっぽいってこと?そうかもしれない。RCAはダサいテクノしかかかんないし……。

■す : バンコクではいつも一人で演奏してるの?こないだ、青山のCAYのSOI Musicでやったバンド編成(Cliquetpar:computer,すずえり:synth,vo,須藤俊明:drums)みたいなライヴはやったことある?

■C : ラップトップのセッションはあるけど。あれはもうやりたくないな。2年前に君と土岐君と中野heavy sick zeroでやったのがバンドっぽいので初めて。あれはちょっとアンビエントっぽかった。SOI Musicでドラム入れるのはもともと、君のアイデアだったじゃない。

■す : そうだね、バン君と私は、2年前に初めて日本にきたとき、お互いに土岐君が企画したイベントに出て、そのときに紹介してもらったんだよね。で、3人で演奏してみよう、みたいな感じで、中野heavy sick zeroのイベントに出させてもらった。あとは、2回くらい私のほうがバンコクにいって、いっしょに演奏してるよね。んで、SOI Musicで演奏できるって聞いたとき、今度はバン君のリズムベースに、須藤君(a.k.a Msn,Thermo,ex.Melt Banana)のバキバキのドラムをいれたいなー、って思ったんだ。

■C : うん、あれ以上のライブはちょっとムリ。あのトリオじゃないともうライヴやりたくない。でもね、最初、君からドラム入れてライヴしたいって言われたとき、なんで? 俺の音はすごいリズムあるじゃんって思った。

■す : そうそう。なかなかバン君に納得してもらえなくって。すっげー長いメールを書いて送って、aquarius records(注4)のところにあった、Thermoのmp3サンプルのurlも送って、やたらと説得に時間がかかった(笑)。
(注4:アメリカのアヴァンギャルド専門レコードショップ。https://aquariusrecords.org/cat/japannoisefreepsych9.html)

■C : Thermo聞いたら、スゲー!って思って、それからドラムを整理したアレンジをバンコクで作り直した。時間かかったよー。

■す : それを、ftpにアップしてもらって、東京のほうで聞いて。須藤君はあらかじめ、BPMをはかっててくれたね。
186bpmとか200bpmとかいってたな。ガバなみ。よく叩いてくれたよね。

■C : いや、もう、ほんとに(笑)。須藤さんがね、すごいドラムだった。タイであんな人いない。いるけど、すごい大人。おじさん?とか。須藤さんみたいに若い人で、あんなにいろいろ叩ける人いないから、興奮した。君の声もね、タイにいない。すごいよかった。

■す : バン君のなかで、ドラムの入りとかヴォーカルの入りとかがきまってるみたいなんだけど、そのタイミングを理解するのが異常に難しかった(笑)君が日本語が少し話せたからよかったけど、それでも私たちは大変で(笑)。結局合図を出してもらうことにしたんだよね。オマエがコンダクターだ!合図だせ!って須藤君と私で命令して。最初はDJ EFFECTOR使うので忙しいとかボヤいてたけど、はまってたじゃん。
コンダクター(笑)。

■C : うん(笑)。ライブの10日前に東京にきて、SOI Musicに参加するタイ人でそんなに早く来てるの俺だけ(笑)。
で、5日リハーサルしたよね。リハーサルのほかに、須藤さんが俺が泊まってるところに、曲の構成をチェックしにきたりした。


■す : あと、jet set堀さんのほうから、曲を作るときに、バロック音楽の影響を受けてるかって質問があるんだけど。

■C : バ?バロックって何?


■す : いや、あの、クラシック音楽は聴くかって。バン君のメロディーがさ、ポリフォニーになってるじゃん。Japan Timesにも、「Electronica with baroque polyphony? You've got Cliquetpar」って紹介されてるよ。

■C : クラシック音楽きかない。ポリフォニーは覚えてる。君がバンコクにきて、いっしょにChildiscのコンピの曲を作ったとき話してた。

■す : そうそう、最初、4声が和声になってるmidiシーケンスを作って渡したんだけど、それをすべてギター、ベース、ドラム、シンセの音に分解しやがって(笑)。いや、もう渡したからにはどんな風にアレンジされてもいいって思ってたんだけどね。でも、とりあえず、4パート全部が同じ音を使ってる理由くらいは話しておかないとって思って説明したんだけど、逆ギレされて大変だった。

■C : まー、いいじゃん。ポリ……なんだっけ。


■す : ポリフォニーだよ……。結局あの話をしたあと、メロディーラインは天然で作ってるのね(笑)。あと、この質問状にはチェンバロの音を使ってるのがバロックっぽい、ってかいてあるけど、あれはギターだよね?

■C : うん、VSTインストゥルメントのクラシック・ギター。

■す : そういえば、1ST.フル・アルバムが、Otto Von Schirach主宰のSomia(注5)からリリースされるけど、このきっかけは?(注5:http://www.somia.org/)

■C : Hanumandさんが、俺の曲をP2Pのサーバーにあげてくれて、その曲を彼らが聞いて、コンタクトしてきた。

■す : へー。ネットから拾ってくれたんだ。

■C : そう。

■す : こないだ出た、日本のOneInchPunch-Label(注6)から出たスプリット7"をリリースした経緯は?
(注6:http://homepage3.nifty.com/oneinchpunch/)

■C : OneInchPunch-Labelの石井君は、俺が2年前に日本に行ったとき友達になった。レーベルを始めたい、っていってて、多分このヴァイナルが最初のリリースじゃないのかな?

■す : そうみたいだね。ほかにリリース予定は?

■C : 君と作った曲が、childisc compilation vol8に入ってる。あと、Crayって新しくできる日本のレーベルのコンピにも、君との曲が入る。あとは、Hanumandさんが、SO::ONコンピの2枚目を作るから、それに参加するよ。

■す : ところで、今回の日本ツアーはおもしろかった?

■C : jet set recordはきれいでよかった。でもビール飲んじゃってライブのとき、ちょっと酔っ払った。ごめんなさい。SOI Musicはね、イベントの手伝いもしたからすっごい大変だった。疲れた……。君と、須藤さんと曲を作ってくのはすごいおもしろかったけど。ライブはすごい良かったと思う。Cobraは最高。須藤さんが誘ってくれたんだけど、本当に参加できてよかった。巻上さんすごいね!ヴォーカルだけのSquarepusherみたい。L?K?Oとか、アガタさんとか、出演してる人たちの音みんな、すっごいおもしろい。聞いたことない。いろんな音楽作ってる人と知り合えてよかった。みんなかっこよかったし。うん、全部おもしろかったよ。いろんな経験もらった。バンコクに帰りたくない。jet set recordで働かせてくれないかな?

(2004年11月3日 横浜club24にて)