Dr.Looper / 2018-01-03

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I WANNA BE WHERE YOU ARE / INSTANT LOVE WITH MINNIE RIPERTON

LEON WARE - I WANNA BE WHERE YOU ARE / INSTANT LOVE WITH MINNIE RIPERTON

※発売延期となりました。お蔵入りとなった"I Wanna be Where You are"セルフ・カヴァー!!

7" |  ¥2,052 |  UNIVERSAL MUSIC (JPN) |  未定  | 
本曲"I Wanna Be Where You Are"は、そもそもMichael Jacksonに書かれた曲(1972年)で、そのせいか子供っぽい元気なアレンジでした。なんと言ってもレコーディング当時のMichaelは13歳ですし。同曲はビルボードHOT100で16位とヒットし、その後多くのアーティストにカヴァーされました。その一部を挙げるだけでも、Gary Bartz(1972年)、Leon Thomas(1973年)、Willie Hutch(1973年)、O'Donel Levy(1973年)、Zulema(1975年)、Melissa Manchester(1977年)などなど。こうして並べて見ると、(カヴァーの素材として)フュージョンの発展に一役買った曲だと気づかされる一方で、Michael Jacksonのヴァージョンではなく、こちらのLeon Wareのセルフ・ヴァージョン(当時は未発表)をMarvin Gayeが気に入り、アルバム『I Want You』(1976年)で隠しトラック的に収録されたりと、名曲ならではの様々なサイド・ストーリーがあることも知られています。因みにその名作『I Want You』に収録された同曲ですが、ぐんと大人なアレンジに生まれ変わっており、個人的にはこちらの方がずっと好みです。また、上記Melissa Manchesterも実はこちらの方のカヴァーで、そちらはそちらでとにかく最高(7インチ出てます)。そして時は流れ、2001年に英ExpansionがLeon Wareのアルバムを再発した際(2003年)、未発表だったこのヴァージョンがボーナス・トラックとして初めて紹介されたのでした。今回同時発売されるMarvin Gayeの完全ヴァージョンと比べると、オケは簡素だしヴォーカルもいくぶん細い気もしますが、得も言われぬ侘び寂び的な多幸感を感じます。いや、どちらも最高。2枚とも買わなくては。それにしても最近のユニバーサルは素晴らしい再発ばかりです。ちなみに今回の「愛する者たちへ」という邦題はMarvin Gayeの当時の邦題からの流用のようですが、Michaelのアルバム『Got to Be There』に収録された時の邦題は「ボクはキミのマスコット」でした。曲調を物語っているなあ、と。
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EVIL VIBRATION COLLECTION

MIGHTY RYEDERS - EVIL VIBRATION COLLECTION

レアグルーヴ大名盤からセレクトして2枚組7"でリリース!!

2x7" |  ¥2,750 |  DYNAMITE CUTS (GBR) |  2018-01 中旬 | 
かなり早い時期(1994年)にLuv'n Heightから再発されたこともありますが、Mighty Ryedersを一躍有名にしたのは、何と言ってもDe La Soul"A Roller Skating Jam Named 'Saturdays'"の大ヒットではないでしょうか?1991年に発表されたこの曲、プロデューサーは鬼才Prince Paulでした。例えばDaddy-Oあたりと比べると明らかに文化系な「ナード」な風体。弱々しい表情。飄々としていてどこにもマッチョ感を感じさせず、Daryl Hall & John Oates、Steely DanからCymandeまで、多彩なネタ使いを駆使した彼こそが、実はヒップホップのニュー・スクールを代表するプロデューサーではないか?・・・という考察はさておき、本盤は自分が所有しているだけでも過去に3度は7インチ化されております。LPと同じ「Sun Glo Records」とは書かれているものの、なんだか怪しい匂いプンプンのセンターホール盤(フォントやラベルの紙質が新しすぎ)、UKのBrooklyn Highsから出たFamily Treeとのカップリング盤(こちらは白盤のようです)、そして黒田さんのレーベルkickinから出たMary Loveとのカップリング盤(これはオフィシャル盤。日本人ウソつかない)と3度も7インチ化されたのに、困ったことに今となってはどれも値段が高騰しているわけで。今回の7インチ化は実に喜ばしい限り。ジャケも付いてますし、ね。
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ITS JUST BEGUN 1970

JIMMY CASTOR BUNCH - ITS JUST BEGUN 1970

あの特大B-Boyクラシックになんと未発表バージョンのエディット7"!

7" |  ¥1,850 |  SOOPASTOLE (GBR) |  2017-12-22 [再]  | 
前回ここでご紹介したDJ Soopasoulのリエディット盤の第7弾が登場。2017年だけで6タイトルも出た事にも驚きですが、もっと驚きなのは、今回のネタ曲が"It's Just Begun"の未発表ヴァーションということ。何それ?聞いてないんですけど。シングルは1970年、アルバムは1972年に発売ですから、その間に別ヴァージョンが録音されのかもしれません。どうやら本盤でエディットされたヴァージョンは1970年に録音されたらしいのですが、一体どこからどういう経緯で表に出てきたのかは謎。やはりアメリカ音楽の奥は深い、としか書きようがありません。本盤A面は未発表ヴァージョンの前半と1972年のアルバムヴァージョンのイントロを使い、B面は未発表ヴァージョン後半と1970年シングルヴァージョンのイントロを使ってエディットされたようですが、特筆すべきはB面で、若干気合が足りない気もしますが、潔い感じが嫌いじゃない。やけに緩いギターも癖になる。シンプルだけど全部揃った鳴り。もしかしたらこっちのヴァージョンの方が好きかも。いや、もしかしたら、どのヴァージョンよりもこれが1番好きかも、と思うぐらい気に入ってしまいました。それにしても。2017年にこんなに様々なヴァージョンの"It's just Begun"をこんなに何度も聴くとは思いませんでした。なんてったって「B-BOYイズム」ですら、かれこれ20年前の曲ですからね。
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CONCENTRATE / GET UP

WILLIE TEE - CONCENTRATE / GET UP

レアグル歴史的名盤Wild Magnolias'74年作に鍵盤奏者として参加した偉人!!

7" |  ¥1,600 |  GATUR (-) |  2018-01-09 [再]  | 
UBB5番(通称「紫」)に収録された"(Somebody Got) Soul, Soul, Soul"でおなじみ、The Wild MagnoliasのリーダーWillie Teeが率いたThe Gatursのことを初めて知ったのは、1994年にTuff City傘下のFunky Delicaciesから出た編集盤でした。Aaron Neville"Hercules"を思い起こさせる、まるでミシシッピ川の鰐のようにゆっくりと地を這う"Booger Man"で幕を開けるこのアルバム、ニューオリンズ感満載(まるで裏ミーターズ!)な曲が並ぶ中、ひときわメロウで曲のノリも異質な曲、にもかかわらず一番気に入ったのが本盤"Concentrate"でした。当時CD-Rに焼いて何度も聴いたことを覚えています。もう20年以上も昔の話。編集盤の翌年1995年には、The Pharcyde"Runnin' (Rae & Christian Remix)"でさっそく使われていました。それ以来、Gatur Records(Willie TeeとThe Gatursしかリリースのないプライベート・レーベルのようです)の緑レーベルの7インチ盤を見かける度に、(曲名を覚えていなかったので)試聴しては"Concentrate"ではなくてガッカリしていたのですが、ついにこの度、再7インチ化されました。万歳。調べてみると、どうやらオリジナル盤は本盤と同じく「緑ではなく鍵盤が描かれた鼠色」のようですが、果たしてそれがいつリリースされたものか?そもそも「オリジナル」なのかどうかも定かではありません。レコード番号もこの1枚だけ4桁というのも変ですし。謎は深まるばかりですが、とにかく良い曲は良いわけで、買うしかないわけであります。
5
FENIX

AZYMUTH - FENIX

ブラジリアン・クロスオーヴァーの至宝Azymuth。5年振りの'16年新作が登場です!

LP |  ¥2,400 |  FAR OUT (GBR) |  2017-10-03 [再]  | 
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、初めて音楽にハマるきっかけになったグループがキーボード、ベース、ドラムのトリオだった、という理由なだけで、それから30年以上経った今でも、キーボード・トリオのグループには目がなかったりします。そして欲を言えば、そのトリオの一流の腕を持っているベーシストが、その割には一歩ひいたような味わいのあるベースを弾いてくれたら、もう最高。そう、細野晴臣やAlex Malheirosのように。ところが残念なことに、自分は何故かAzymuthのLPを1枚も持っていません。その理由をよくよく思い返してみると、1980年代後半からの怒涛のCDプロモーションに巻き込まれた自分は、当時のCDの謳い文句「レコードよりも音質が良く、ノイズがないニューメディア」にAzymuthの演奏はピッタリだと考えて、もっぱらCDで買い揃えてしまっていたわけです。ということで、自宅のCDラックに並んだ十数枚のAzymuthのCDを横目で恨めしげに眺めつつ、今となっては全てアナログで買い直したいなと思いつつも、なんせAzymuthのカタログが膨大過ぎるもので、正直途方に暮れております。それにしても、これだけ長きに渡ってコンスタントにアルバムを出し続けているグループも珍しい。アルバムを数えたら40枚近く出てるんですね。きっとメンバーの仲が良いのでしょう。その尖っている音楽性とは裏腹に、いつか見た映像では、ビール腹の気の良さそうなおじさん3人がニコニコしながら演奏していて、大いに驚かされたのでした。Azymuthがこんなにのほほんとしたバンドだったとは。そして皆さんのビール腹にすっかり親近感が湧いてしまったので、思い切ってこれからアナログLPを集めていこうかと。そして、その1枚目は本盤にします。

Dr.Looper

Profile

1979年よりレコードを買い始め、その魅力に取り憑かれたまま今に至る。1990年から1998年までRHYMESTERに参加。現在はROCK-Tee(ex.East End)とL-R STEREOとして活動中。 Instagram:drlooper | Facebook:https://www.facebook.com/fujita.asuka.3