DJ METAL / 2011-05-01

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FEEL FREE TO BE WHO YOU NEED TO BE

THEO PARRISH - FEEL FREE TO BE WHO YOU NEED TO BE

特濃。

12" |  ¥1,600 |  SOUND SIGNATURE (USA)  |  2015-12-03 [再]  | 
アルバム「Sketches」からセオ・パリッシュ本人が最も重要と語る2曲のシングルカット。ローヴォイスとマシーンドラム、無秩序に響くシンセ、セオのミキシングの手癖がそのまま反映され、シカゴ、デトロイトならではのグレーな音響美学が追求された表題曲“Feel Free To Be Who You Need To Be”もさることながら、「The Rotating Assembly」にも参加していたデトロイトのギタリスト、ドュミニー・ドゥポールとのコラヴォレーション“360@1:29On696”が圧巻。ブレードランナーのサンプルを借用した0年代を代表するハウスクラシック“Solitary Flight”を彷彿とさせるドラマチックで鳥瞰的な視点をもったディープハウス。円を描くグルーヴの中で淡々と繰りひろげられるジャズインプロ。諦念と希望がこめられたギターのフレーズが胸を打つ。
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TIME AXIS MANIPULATION PART 2

MOKIRA & ECHOSPACE - TIME AXIS MANIPULATION PART 2

ダブ・テクノの真骨頂!

10" |  ¥1,250 |  KONTRA MUSIK (SWE)  |  2011-12-30 [再]  | 
スイスの〈コントラ・ミュージック〉から体感的なダヴ音響を追求するスウェーデンのモキラことアンドレアス・ティリアンダーのアルバムからの先行シングル。モキラはこの他にもローフォー、リコード等の名義を使い分け〈ラスターノートン〉や〈ミル・プラトー〉からグリッチノイズやクリック・ハウス、アンビエントをリリースし、ウラディスラフ・ディレイと共にベーシック・チャンネル以降のダヴを牽引してきた人物である。今回のシングルではアナログ音響のフィードバックを用いたノイズとエコーで音楽というよりも、「壮大な空間」を創出している。リミックスはデトロイトのミニマルの中心であるロッド・モデル率いるエコスペースによる力強いミニマル・ダブ。サイレント・サーバントによるPart 1も良し。
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FRKWYS VOL.4

PSYCHIC ILLS - FRKWYS VOL.4

鬼才3方による恐るべしウルトラ・ディープ・リミキシーズ!!

12" |  ¥1,950 |  RVNG (USA)  |  2012-09-07 [再]  | 
少し前のリリースなのですがストックから掘り起こして驚愕。ギャング・ギャング・ダンス、グローイングを輩出した〈ソーシャル・レジストリー〉等からのリリースで知られるニューヨークの4人組のジャムバンド、サイキック・イルズのリミックスシングル。デトロイト・テクノの始祖ホアン・アトキンス、バッド・ホール・サーファーズのギビー・へインズ、ファウストのハンス・ヨアキム・イルムラーがそれぞれ独自の宇宙へ展開。ベトナム戦争を背景としたサマー・オブ・ラブ、チェルノブイリの恐怖の後に起こったセカンド・サマー・オブ・ラブ・・・・・もはやこの国でのサード・サマー・オブ・ラブは必然。テリー・ライリーとスペクトラムが融合したようなオリジナルも必聴。
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WHAT HAVE WE LEARNED

MORPHOSIS - WHAT HAVE WE LEARNED

Newworldaquarium & T++による先行リミックス・カットも素晴しかった待望作が遂にリリース!!

2LP |  ¥2,400 |  M>O>S, MORPHINE, DELSIN (HOL)  |  2013-08-27 [再]  | 
先行シングルでのニュー・ワールド・アクアリウムとT++のリミックスも素晴らしい出来映えだった。〈M>O>S〉、〈モーフィン〉、〈デルシン〉のトリプルネームで届けられたイタリアのRa.Hことモーフォシスによるフルアルバム。デトロイト、オランダ経由のビートダウンを中心にオープニングの力強いアシッド・ハウス“Spiral”から穏やかなアンビエント“Gate Of Night”、そして耽美的なエレクトロ“Europa”までがバランス良くまとめられた全9曲。モーフォシスとはアメリカの建築集団のことではなく、ギリシア神話の眠りの神、モルフェウスに由来する。そして〈モーフィン〉を読み替えると〈モルフィネ〉、末期のがん患者に与えられるアレのことである。まるでアヘンのような陶酔感と鎮痛作用がある合法ドラッグ。
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BOHLA EP

BLAWAN - BOHLA EP

☆大推薦☆アシッディUKベース史上もっともドファンキーな傑作が誕生です!!

12" |  ¥1,200 |  R&S (BEL)  |  2013-09-20 [再]  | 
「跳ね馬」は生命力、速度、幸運の象徴である。ラマダンマンを中心に様々な実験を試みる〈ヘッスル・オーディオ〉からデビューし、たった数曲のリリースでシーンの先端に上りつめたイギリスの田舎、バーンズリー出身の若干22歳のプロデューサーであるブラワン。ダブステップというよりも、エレクトロ、ブレイクビーツ、アシッド・ハウスを基に新時代の音をいともたやすく切り開いてしまった。ジョーイ・ベルトラムの名曲“エナジー・フラッシュ”を彷彿させる〈R&S〉らしいアシッド音とUKファンキーとブレイクビーツが結びついた躍動感あるグルーヴを持ったトラック。ジェームス・ブレイク、ローンに較べると単純だが、アフリカ・バンバータ、マーク・ベルのLFO、そしてベンガに通じるようなシビレがある。

DJ METAL

Profile

1981年、茨城県生まれ。DJ、ライター。ジャズとデトロイトテクノに影響を受け、10代よりDJとして活動。DJ Wadaに師事。Tango、弓Jと共に〈NYE〉、和歌山のKasamatuと〈Killing Joke〉、Shiraishi Takayuki、Whyと共に〈Sweet〉、アンビエントイベント〈Evening Star〉等を主催。ライターとしては2010年3月、惜しまれつつ休刊となった雑誌『remix』を経て、現在はWEBサイト『ele-king』にて 執筆中。2011年よりMethaneの名義での製作活動も本格始動。

Web Site

Event Information

6/6(月)SPACE GATHERING@代官山SALOON 6/18(土)NYE@青山OATH 6/24(金)MU@幡ヶ谷FORESTLIMIT 7/8(金)SWEET@青山LOOP 7/17(日)KILLING JOKE@青山蜂