Dr.LOOPER : Soul - [2019-12-20]
[Profile]
1979年よりレコードを買い始め、その魅力に取り憑かれたまま今に至る。1990年から1998年までRHYMESTERに参加。現在はROCK-Tee(ex.East End)とL-R STEREOとして活動中。
1. Diplomats of Soul / Sweet Power Your Embrace (Expansion) 7"
Ralph TeeとMike AllinのユニットDiplomats of Soulが、James Masonの最高の曲を最高にカヴァー。これぞユナイテッド・キングダム。
DIPLOMATS OF SOUL - SWEET POWER YOUR EMBRACE
2015年にリリースされたJames Mason, Tom Browneの名曲カヴァーのカップリング7"!
2. Main Source / The Large Professor (Actual) 7"
2019年だけでMain Sourceの7インチ盤が4枚も再発、というのはちょっとした驚きで、そのうちのどれでも良かったのですが、とにかくこちらを。ネタを早回しで使うという手法は今でこそ当たり前の手法かもしれませんが、当時はそれなりに気を遣ったし、珍しかったことを思い出します。そんなことはさておき、とりあえず"Looking at the Front Door"の7を早く。
MAIN SOURCE - THE LARGE PROFESSOR
一連のMain Sourceキャリア初期楽曲の7"化の中でもこれこそが真打ち!?
3. Ed Motta / Your Satisfaction Is Mine/Sweetest Berry (P-vine) 7"
カンツォーネのレコードみたいなジャケットですが、中身は最高でした。
ED MOTTA - YOUR SATISFACTION IS MINE / SWEETEST BERRY
『Criterion of the Senses』から人気の2曲が世界初7inch化!!
4. Jeremy Jones / Runnin'/Juice (Astrollage) 7"
日本のレーベルAstrollageから。こんなに歌が上手いのに、元々はヴァイオリン奏者なんだそうです。
JEREMY JONES - RUNNIN' / JUICE
注目の新人マルチ・アーティストによるスムース・メロウ・ネオソウル!!
5. Nautilus / Creepin'/Little B’s Poem (Agogo) 7"
国内の現行バンドとして、ずっと注目しています。Stevie WonderのカヴァーもBobby Hutchersonのカヴァーも両面とも最高でした。
6. Mute Beat / Organ's Melody (Overheat) 7"
B面の"After the Rain"は朝本さんにとっての「風をあつめて」だと思います。お元気でいらっしゃいますでしょうか。
MUTE BEAT - ORGAN’S MELODY
新宿の某店の3周年記念盤として2種類同時限定リリースされたうちの片方がこちら。
7.高田漣 / Games/モノクローム・ガール (Beta) 7"
編曲が砂原さんということもあるんでしょうけど、高田漣さんとは思えない硬質ビートでびっくりしました。当然細野さんへのオマージュも感じ取ることが出来て、ほのかに「カオス・パニック」に似ているところも、この曲が最高に好きなポイントです。
高田漣 - GAMES / モノクローム・ガール
砂原良徳の共同プロデュース曲と極上シティポップ・ナンバーを収録の最高ダブルサイダー!
8. シンリズム / 赤いタワーまで (Production Dessinee) 7"
こちらも曲は勿論のこと、ガレージ・ロックっぽい鳴りが最高の素晴らしい楽曲でした。今どきこういう録音は珍しいと思います。才能が眩しい令和の原田真二。
シンリズム - 赤いタワーまで
神戸が生んだ才能、シンリズムが遂に再始動。その甘くメロウなメロディ・センスが冴え渡る新曲です!!
9. V.A. / Ban-Cha 003 (Ban-Cha) 10"
「私自身」と「ジェラス」と"Private Story"、という謎の選曲によるリエディット3曲入りの10インチ盤。どこの誰かは存じ上げませんが(関西方面の方でしょうか?)、なかなかの怪作&快作でした。
V.A. - BAN-CHA 003
詳細不明の新レーベルBan-Chaの和モノ・リエディット・シリーズ第3弾!!
10. 土岐麻子 / Weekend Shuffle (宇田川カフェレコード) LP
ROCK-Teeから教えてもらった、素晴らしいカヴァー集。「君に、胸キュン。」のカヴァーは、どうしてもちょっとくすぐったい感じがしてしまいます。なんたって、元々はおじさんが歌っている曲を女性がカヴァーしてるんですから。
11. Aata / Airport (Esme Mori Remix) (Kissing Fish) 7"
今年は例年よりも、国内アーティストのレコードをたくさん買いました。これが嫌いな人なんているんだろうか?と思ってしまうほど素晴らしい曲。
AATA - AIRPORT (ESME MORI REMIX)
iriやchelmicoを手掛けるPistachio StudioのESME MORI Remixを収録!!
12. Coastlines / S.T. (Flower/HMV) 2LP
ジャケットも中身も最高なんてレコードは滅多にありません。未来の名盤。
COASTLINES - S.T.
池田正典&金子巧(cro-magnon)のチルアウトユニット・フルアルバムがレコードで!
13. Xenia Ffranca / Xenia (180gxDisk Union) LP
新しいけど懐かしい。現行の音楽だけどジャンルも活動場所も不明。世界中のどこのクラブで流れていても違和感がないというか。不思議な音楽。
XENIA FRANCA - XENIA
ブラジルの次世代を担う大注目のシンガーXENIA FRANCの'17年のデビュー作!!
14. Pete Rock / Return of the SP1200 (Tru Soul) LP
ヒップホップ関連の中では、今年一番よく聴いたアルバムかも知れません。再生した瞬間、一気にあの時代の空気に戻される感覚が最高。C.L. Smoothのラップが入ってたら、もっと最高なんですけどね。
PETE ROCK - RETURN OF THE SP1200
【Record Store Day限定盤】C.L.Smoothとのコンビ結成以前の19歳当時のビート集(!!)。
15. Gang Starr / One of the Best Yet (Gang Starr Enterprises) 2LP
年の瀬にもの凄いボムが登場。頭からファンサービス満点ですが、本編に入ればいつものような力づくの重厚感と説得力。先行で届いた"Family and Loyalty"のMVを観ただけで、不覚にも号泣してしまいました。おじさん達がただ電話会議をしたり、ダイヤモンドをやり取りしてるだけなのに、何故こんなにも泣けてくるのだろう。やっぱりヒップホップは凄い。
GANG STARR - ONE OF THE BEST YET
伝説のデュオGang Starrによる約16年ぶりの新作アルバムが2LPで登場。
16. Joy Guerrilla / Skyline (Independent) LP
人を喰ったようなジャケットも最高な、ヒップホップ通過後のチルアウト・フュージョン。それにしても西海岸からはユニークなグループがどんどん出てくるなあ、と。
17. Leon Ware / Rainbow Deux (Be With) 2LP
聴いていると、まるで天国で揺蕩っているような不思議な高揚感が。そして聴き終わった後には清涼感が。その更に後には、今後はもうLeon Wareから新たに曲が生まれることはない、という現実に引き戻されてからの絶望感が。
LEON WARE - RAINBOW DEUX
'17年に惜しくも他界したLeon Wareによる遺作がアナログ・リイシュー!
18. 細野晴臣 / Hochono House (Victor Entertainment) LP
今年1番聴いたと思います。古今東西の細野さんのお気に入りの音が詰め込まれた、まるでスクラップ・ブックのような音。そして「終りの季節」を歌わなかった、細野さんの照れとチャーミングさ。恋愛では口下手だけどアコギは饒舌な伯父さん。一曲一曲が愛おしいのですが、このアルバムの肝は結局のところ、「相合傘」(M1)から「薔薇と野獣」(M2)へと乗り代わる瞬間ではないでしょうか。聴いてるとあの瞬間に脳がグニャッとなって、1973年2月の狭山へと時空が歪むわけです。もの凄い中毒性。
細野晴臣 - HOCHONO HOUSE
『Hosono House』をまるごと新録した超話題作!!
19. V.A. / 素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事 1986-2018 (Sony Music) 5CD
作曲家という仕事を30年以上もしていれば、傑作もあれば駄曲もあったはず。でも、こうしてまとめてパッケージングされた瞬間に、トータル作品の一パーツとして、その曲の聴こえ方や見え方も変わってくるわけで。もしかしたら、小西さんは最初から頭の中でこのボックス・セットをデザインしながら活動されてきたのではないか。とさえ思ったりも。
V.A. - 素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事 1986-2018
あの曲もこの曲も小西さんが書いていた! 初の作品集BOX!
20. V.A. / Non-Standard Collection-ノンスタンダードの響き- (Non-Standard) 4CD BOX
ライヴ音源ですら、1985年の近鉄劇場オープニング・コンサートの模様をラジオ番組で聴くことしか出来ず、小西さんのボックス・セットの方にも収録されなかったピチカート・ファイヴ版の「動物園の鰐」が、こちらにはあっさりと収録されていた、ということにも驚かされましたが、同様に、今回初出の「あくまのはつめい」が、紛れもなく自分にとってのヒップホップの原典だったことに悶絶しました。この門をくぐってヒップホップの世界に足を踏み入れた、そのことを改めて再確認。