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Sebastien Tellier特集 - [2022-08-09]

フレンチ・エレクトロニック・デュオAirが設立に携わったレーベル、Record Makersから2001年にアルバム『L'Incroyable Verite』でデビューしたフランス出身のシンガー・ソングライター、Sebastien Tellier。入手困難となっていた2010年代の作品が一挙リイシューされました。

巨匠Tony Allenをフィーチャーしたアフロ・ビートとロマンティックな旋律が見事に融合し、幅広い層から今も愛され続け名曲"La Ritournelle"。Daft PunkのGuy-Manuel de Homem-Christoがプロデュースを手がけ、当時のフレンチ・エレクトロ・ムーヴメントとの相乗効果もありキャリア最高のヒット作となった『Sexuality』(2008)。ブラジル音楽界の至宝Arthur Verocaiをアレンジャーに向かえドリーミーなブラジリアン・サウンドを展開した『L'Anventura』(2014)。Mind Gamersとしても活動を共にするUS西海岸の鬼才鍵盤奏者John Carroll KirbyやUKG出身の売れっ子Jam Cityなど多彩なゲストを迎えた『Domesticated』(2020)。

AirとDaft Punk、さらにCassiusのPhilippe ZdarやAlex Gopherらフレンチ・エレクトロニックの偉大な先人たちのサポートに始まり、Tony AllenやArthur Verocaiなどの多国籍なサウンド、そして『Domesticated』での新しい才能との邂逅まで、類稀なるソングライティングのセンスと独特のスウィートな歌声をベースに作り上げられてきた幅広く自由度の高いその世界は、まさに現代のフレンチ・ポップと呼ぶに相応しいもので、これまでに発表されてきた彼の傑作は枚挙に暇がありません。

今回は、初アナログ化となった『Sessions』(2006)をはじめ、『My God Is Blue』(2012)、『Confection』(2013)など第2の絶頂期と言える2010年代前半の名作のリイシューを中心に、現在ストックのある過去タイトルに加えて、AirやDaft Punkら関連アーティストの作品もまとめてご紹介します。

Text by Makoto Ono (JET SET Kyoto)

<Sebastien Tellier>