Dr.Looper / 2017-07-04

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MONA CALL / WE LOVE THE POLICEMAN

KIOSK / HEARTS OF SOUL & SHAMPOO - MONA CALL / WE LOVE THE POLICEMAN

ベルギー産レア・ファンク・コンピ『Funky Chimes』のサンプラー7"最終第5弾!

7" |  ¥1,450 |  SDBAN (BEL) |  2017-06-15 [再]  | 
貴方はMarc Moulinの"Sam Suffy"(1975年)というアルバムを聴いたことがあるだろうか。洗練された、いかにもヨーロッパ的な、良い意味で退廃的なエレクトリック・ジャズ。最高。リリース30周年盤はベルギーBlue Note、40周年盤はMusic On Vinylから再発されていることからも分かるとおり、後世に残すべきと判断された傑作アルバム。遡りながら書く。2008年に亡くなったMarc Moulinは、70年代後半からテクノ・ポップ・バンドTelexとして活動。1979年にお気楽なディスコ曲"Moscow Disco"がヒット。それ以前はTelexとは真逆なアプローチ(しかしメンバーはほぼ同じ)のジャズ・バンドPlaceboを組んでいた。そう、マキ君(Maki The Magic)も使った、目玉が並んだ怖くて黄色いジャケの『Ball of Eyes』(1971年)も素晴らしいアルバムだ。そして本盤Kioskこそは彼がPlaceboの前に組んでいた彼の源流となるグループで、曲はおそらく1960年後半の、どことなく山下毅雄を想起するワン・テーマのファンキー・ジャズ。彼の母国ベルギーで高品質な再発を続けるsdbanから7インチ化。
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3.5 MINUTES OF FUNK / IT'S MY THING

WHOLE DARN FAMILY / EPMD - 3.5 MINUTES OF FUNK / IT'S MY THING

ヒップホップ名曲と、その元ネタをカップリングする人気シリーズの第36弾!!

7" |  ¥1,500 |  ORIGINALS (GBR) |  2017-06-12  | 
今月もありました。『Ultimate Breaks & Beats』収録曲の7インチ再発盤。こちらはアトランタのファンク・バンド、Tyrone Thomas & the Whole Darn Family唯一のアルバム(1976年)からのシングル・カット曲。『Ultimate Breaks & Beats』9番("U.F.O."、"Big Beat"、"Long Red"入りの通称「スポットライト」)に収録され、古くからの定番ネタとして使われてきましたが、EPMD"It's My Thing"(1987年)、Tha Alkaholiks"Only When I'm Drunk"(1993年)、Jay-Z feat. Foxy Brown"Ain't No Nigga"(1996年)あたりが有名でしょうか。サンプリングではなくベースラインを、"Blow Your Head"のムーグ音(アープ説もあり)で弾き直した、Public Enemy"Son of Public Enemy(Flavor Whop Version)"(1987年)も懐かしい。ちなみに本盤はオリジナル盤より音が断然クリア。クラブ・プレイなら本盤、サンプリングするならオリジナル盤、という感じでしょうか。
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KICKIN PRESENTS DE-LITE 45 EP CHICK A BOOM (DJ KOCO EDIT)

PAZANT BROTHERS AND THE BEAUFORT EXPRESS - KICKIN PRESENTS DE-LITE 45 EP CHICK A BOOM (DJ KOCO EDIT)

DJ Koco a.k.a. Shimokita初となるエディット・バージョンを収録!!

7" |  ¥1,620 |  DE-LITE/OCTAVE-LAB (JPN) |  2017-09-01 [再]  | 
日本が世界に誇るDJ、黒田大介さん主宰のレーベルkickin'からの7インチ再発第5弾。A面にはこれまた日本が世界に誇るDJ Kocoちゃんがエディットしたヴァージョン、B面にはオリジナル・ヴァージョンを収録。Pucho & the Latin Soul Brothersにも在籍した、ホーンプレイヤーAlvin(トランペット)とEddie(サックス)の兄弟、Pazant Brothersが1973年にリリースしたこの曲は、Main Source"Looking at the Front Door"ネタとしても有名ですが、自分としてはKMD"Gasface Refill"(名曲"Peachfuzz"の12インチB面)の方がネタとしての印象が強いかも。どちらも1990年の曲ですが、先に使ったのはどちらだったのか?当時矢継ぎ早に上記2曲を耳にして、「もしかして"Chick A Boom"ネタが流行っているのか?(90年代は流行りのネタというものが確かに存在した)」と思ったのですが、それ以降この曲をネタにした曲はぱったり出なかったのでした。ちなみにこの曲もオリジナル盤が存在しており、そちらはラベル・デザインがやけにかっこ良いDe-Lite傘下のレーベル、Vigorからリリースされています。いつか入手したいなあと思っているうちに、今では手が出せないほど値が上がってしまいましたけど。
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EXPENSIVE SHIT

FELA KUTI - EXPENSIVE SHIT

Fela Kutiの傑作が再発。'75年作『Expensive Shit』!!

LP |  ¥3,450 |  KNITTING FACTORY (USA) |  2017-05-13 [再]  | 
1999年の話。DJ Jinが当時住んでいた中目黒の家を訪れた時、レコーディングを終えたばかりの新曲を聴かせてもらった。まだトラックダウン前の仮ミックスで、当時勢いに乗りはじめたラッパ我リヤを招いたというその曲は、Aretha Franklinの声で高らかに幕を開け、埃っぽいネタにSP1200の固いビートが覆いかぶさっていた。「このネタ、Pete Rockも使ってるんですけどね」とDJ Jinが呟いたのをよく覚えております。Fela Kutiの弾く口ぐもったピアノ、それが本盤収録"Water No Get Enemy"との出会いでした。今でもこの11分を超える曲を聴いていると、後半のピアノ・ソロでやはり胸が躍ります。ちなみに、自分が知る限りでこの曲を誰よりも早く使ったのはMellow Yellowの"V.S.O.P. Part II(DJ GZ-JAY REMIX)"だったはずで、Mummy-DよりもPete Rockよりも早かったDJ Gz-Jay(現AZZURRO)の彗眼に敬意を表してここに記しておきます。
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情熱

UA - 情熱

朝本浩文プロデュースの90'sクラシックが初7インチ化★今も絶大な人気を誇る不朽の名曲です!!

7" |  ¥1,620 |  VICTOR ENTERTAINMENT / HMV RECORD SHOP (JPN) |  2017-07-29 [再]  | 
朝本浩文さんの姿を初めてお見かけしたのは、高校時代に三田祭で観たMute Beatのライヴ。1987年の話。それから12年後にRam Jam World featuring. Rhymester"Triple Trouble"を聴いた。なんだこのトラックは!と、すっかり朝本さんに親近感が湧いた自分は、三宿webでお見掛けした折に図々しくも話しかけてしまった。初対面にも関わらず朝本さんは真摯に、こちらが恐縮してしまうほど丁寧に接してくださった。その後も何度かお話させて頂いたが、その度にいつも優しく接して頂いた。かなり酔っていたはずなのに。2014年に不慮の事故で入院された朝本さんは、その2年後に亡くなった。自分はただの知り合いなので一度も病室に伺わなかった。でも、お見舞はできなくても自分ができることが他に何かあったのではないか。朝本さんが亡くなったというニュースを聞き、茫然としながら自問自答した。アンダーグラウンドとオーバーグラウンドを軽々と行き来していた朝本さんは、生前にたくさんの名曲を残されたが、自分の中ではやはりこの曲。これからの人生、この曲を聴くたびに朝本さんの笑顔を何度も思い出すだろう。無力だった自分の苦い記憶や疑問も甦るだろう。今回改めてこの曲を聴き、もしかしたらデモ段階のビートは"Papa Was Too"だったのではないか?という思いが頭をよぎった。しかし今ではもう確かめようもない。悲しい。