山崎まどか : アイ・キャン・シー・ザ・ミュージック - Vol.6 [2013-04-07]

 年の初め、今年の手帳の最後のページに、2013年の目標を十個書く、という自己啓発っぽいことをしてみました。早寝早起きとかレベルの低い目標ですが、それでも十個書き出せなかったので、ラストは「ミックスCDを十二本作る」にしてみました。他のことはともかく、この目標は達成出来そうです。そう思って一月からお気に入りのミックスを作り始めたのですが、最初のミックスはドラマ「Girls」で使われていた曲ばかりになってしまい、我ながらどうかとは思いました。

 

 私は二十六歳の女子クリエイター、レナ・ダナムが作るテレビドラマ「Girls」の大ファンなのです。ドラマ自体も好きですが、サウンド・トラックのセンスもいい。さすがレナ・ダナム、Fun.のジャック・アントノフを落としただけのことはある…。 サンティゴールドによる主題曲「Girls」も2013年冒頭のヘビー・ローテーションでした。少女からおばあちゃんまで、ニューヨークで様々な年代/人種の「ガールズ」がこの曲に合わせて歌い踊るのをつないでいくだけのシンプルなMVも好きです。冒頭近くにさりげなくレナ・ダナムも登場。

 

 

 ガールといえば、MVで今、一番気になる女の子はスウェーデンの姉弟エレクトロ・デュオ The Knifeの新曲「A Tooth for an Eye」に出てくるブレイズの美少女。体育館のようなところに集められたへなちょこ男やおっさんを率いて踊る姿のカリスマ性ときたら! 一体何者なのでしょう? このビデオでしか見られないのでしょうか? 彼女が出る映画やドラマがあるのなら、(たとえスウェーデン語で字幕見ても分からなくても)DVDを取り寄せたいほど好きです。「思わぬタイプの人間がリーダーとして場をおさめる」というのがこのビデオのコンセプトだそうですが、こんなに美しければそれこそ無敵ですよね。

 

 

 さて、最近見たMVで何といっても衝撃的だったのは、Yeah Yeah Yeahsの新曲「Sacrilege」。いかにもアメリカのスモール・タウンの外れ、といった雪原に下着姿の男女が連れ出されるところから始まる映画仕立ての一本です。男の方は無理矢理天狗の仮面を被らされて、夜の街を走らされたあげくに街の人々に射殺され、女の方は生きたまま焼かれる…というホラー映画のような恐ろしい物語が展開していくのですが、曲が進むにつれて時間軸がどんどん巻き戻っていくという構成になっていて、何故こんな残酷なことが起きたのか分かっていく、というリバースなミステリ・ドラマになっているのです。物語の出発点となるラストで、にっこりと純白のウェディング・ドレスで微笑む女の姿に、みんな震撼すること間違いなしです。文春文庫から出たバッド・エンド短編アンソロジーの「厭な話」の映像版ボーナス・トラックとしてこのビデオを入れたい。あまりに衝撃的な展開なので、曲を聞くのも忘れました! 今年のベスト候補に挙るのではないかというほど出来がいいビデオではあるのですが、そういう意味では本当にMVとしていいのか疑問に思うほどです。MVの主役を演じるのは最近すっかり女優業が板についてきた元祖ドーリー・モデルのリリー・コール。フランス人の監督メガフォースは、マドンナが若いモンにはまだ負けないわよ!」とばかりに M.I.Aとニッキー・ミナージュを従えてチアリーダー姿で歌い踊る「Give me all your luvin」 でも知られています。このYeah Yeah YeahsのMVで、私の中ではぐんと株が上がりました。この人の仕事にも注目していきたい。

 

 


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