Natsuki Kato (Luby Sparks):Japanese Pop - [2019-12-20]

[Profile]

Luby Sparks : Natsuki (bavo) Erika (vo) Sunao (gt) Tamio (gt) Shin (dr)。2016年3月結成。2017年7月には『Indietracks Festival 2017』(UK|Derbyshire)に日本のバンドとして唯一出演。2018年1月、Max Bloom (Yuck)と全編ロンドンで制作したデビュー・アルバム『Luby Sparks』を発売。2018年11月、4曲入りのEP『(I’m) Lost in Sadness』をリリースしている。2019年1月には、Say Sue Me(韓国)を招き、初の自主企画ライブ『Thursday I don't care about you』を成功させ、10月15日にはjan and naomiをゲストにしたTAWINGSと共同企画『Dreamtopia』をWWWで、10月25日には、Yuck(UK)を来日させ、自主企画第二弾『Yuck X Luby Sparks 2019』をLOOPで開催。これまでにThe Vaccines(UK)、The Pains of Being Pure at Heart(US)、Tops(CA)、Nothing(US)など、海外アーティストの来日公演のフロント・アクトも数多く務めている。

 

 

1. Ex:Re / Ex:Re (4AD) LP
誰かの失恋をテーマにした作品にはいつの時代だって人々の耳にそっと寄り添う。Daughterの紅一点Elenaによる等身大の失恋ソング集。Daughterの持ち味である壮大なストリングス・アレンジやドリーム感は一切なく、終始もの哀しくて暗くて閉鎖的。たまに現れるチェロのフレーズや楽曲の後半で微々たる盛り上がりを魅せるドラムプレイ、そしてまるで物語を語りかけるようなElenaの優しくも冷たい歌声、シンプルな編成ながらもそれぞれの音がそれぞれの持ち場と見せ場を理解している淡々とした雰囲気が彼女の陰鬱なストーリーを際立たせる。リアルな情景描写で描く、ロマンチックなNYの夜の後に待っている寂しい真夜中の孤独。独りぼっちの寒い冬の夜、もうこのアルバム以外は聴けない。

S.T.

EX:RE - S.T.

DaughterのElena Tonraによるソロ・プロジェクトがデビュー!!

LP |  ¥2,550 |  4AD (UK)  |  2019-03-01 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

2. Diiv / Deceiver (Captured Tracks) LP
彼らが戻ってきた、深いディストーションと共に。10年代ギター・バンドのヒーロー的存在Diivのカムバック作は、MBVのプロデューサーが携わったというのも納得の今までの深すぎるリヴァーブを取り払われたシューゲイザーまたはグランジ・サウンドだった。しかしそこにはMBVフォロワーにありがちな退屈さや懐古主義感は一切ない。ミニマルでタイトなリズム、少ない音数で披露される音像広がる歪んだコードとキャッチーなギターリフ、そこへスリリングかつドラマティックな展開までも用意された紛れもないあのDiivによるニューゲイザー。疾走感と浮遊感のバランス、ヘヴィーな音圧のパートと音を抜くパートのバランス、すべてが完璧でとにかくセンスが良い。そのセンスこそ彼らがカリスマ的人気を誇る理由だろう。

DECEIVER

DIIV - DECEIVER

Captured Tracks発ドリーム・ポップ最高峰、待望の3rd.アルバム!!

LP |  ¥2,450 |  CAPTURED TRACKS (USA)  |  2020-12-14 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

3. Girlpool / What Chaos Is Imaginary (Anti-) LP
カリフォルニアのガールズ・デュオ"だった"彼女たちのカミングアウト、そして完成した3rd。初めてこのアルバムを聴いた時、衝撃だった。アートワークに映るこちらを見つめるどこか切ない2人の写真、1曲目から若い男性の声、それは自分の知っているGirlpoolではなかった。メンバーのCleoがトランスジェンダーを告白し、ホルモン療法とボイス・トレーニングによって手に入れた本当に彼がなりたかった自分と声。彼の声は本当にインディー・キッズの男の子のそれで、とても熱くてパンキッシュ。Harmonyの歌によるドリーミーな側面も健在で、このバランスこそ今の彼ら。アルバム・カヴァーも全てを聴き終わると幸せそうに見える。きっと二人の物語はまだ始まったばかりだ。

WHAT CHAOS IS IMAGINARY (PINEAPPLE YELLOW COLORED VINYL)

GIRLPOOL - WHAT CHAOS IS IMAGINARY (PINEAPPLE YELLOW COLORED VINYL)

素晴らしいです。ロマンティックなポップネスを獲得した3枚目のアルバム。

LP |  ¥2,950 |  ANTI- / EPITAPH (USA)  |  2019-03-29 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

4. Pixx / Small Mercies (4AD) LP
4ADからネクストGrimesとしてデビューした若き女性SSW、成長と決意感じる2nd。前作で魅せたエスニックなエレクトロ・ポップを背後に、ディストーション・ギターや生楽器の音が加わり、グランジやニューウェーヴが織り混ざったまさにオルタナティヴなサウンドに。往年の4ADが持っていたデカダンな様式美を引き継ぎつつ、ジェンダーから宗教まで独自の観点で歌う詞、ノンストップで流れる摩訶不思議なサウンドは異世界へトリップできる。サウス・ロンドンの新たな才能が覚醒。

SMALL MERCIES

PIXX - SMALL MERCIES

4ADがGrimesに続く逸材として惚れ込むUK女性SSWのセカンド・アルバム!!

LP |  ¥2,500 |  4AD (UK)  | 

 

 

 

 

 

 

 

5. Hatchie / Keepsake (Double Double Whammy) LP
今のポップスには80年代的要素を入れることがトレンドになっているがそれを見事にインディーでやって見せたのが彼女。The Cranberries、Blondie、Sixpence None The Richerなど、彼女への影響を感じる80~90年代に活躍した女性ボーカル・バンドはメロディーのキャッチーさや強さが圧倒的で規模感はメインストリームだった。そんなメロディーの強さをHatchieは備えており、それを支えるバックサウンドはCocteau TwinsやCurveのような耽美なドリーム・ポップという極上のコンビネーションだ。ここ数年確かにこの音やってる人意外にいなかったかも、と思う良い狙い所。

KEEPSAKE (MILKY WHITE COLORED VINYL)

HATCHIE - KEEPSAKE (MILKY WHITE COLORED VINYL)

蕩けて目がハート100万個状態で悶絶死するオージー・ガールズ・ドリーム・ポップ!!

LP |  ¥2,550 |  DOUBLE DOUBLE WHAMMY (USA)  |  2020-01-24 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

6. Big Thief / Two Hands (4AD) LP
今年2枚の傑作アルバムをリリースした彼女たち、個人的には”地”をイメージして作られたこの2作目の方がバンドらしさがあって好みだった。インディー・フォークなんて言葉では納められない、真のバンド・サウンド。ドラムが、アコースティックギターが、パーカッションが、声が、全てが生き物のように生き生きと力強く動き回っていて、この生命力溢れる迫力が前作との違いでありまさに大地のよう。Adrianneの歌声はより感情的で時に怒りを時に悲しみを感じる。4人の生粋の音楽家による能動的な演奏がすぐそこで繰り広げられているような、まるで生きているアルバム。

TWO HANDS (LIMITED COLOR VINYL)

BIG THIEF - TWO HANDS (LIMITED COLOR VINYL)

5月にリリースされ高い評価を受けた『U.F.O.F.』と対になるアルバムが早くも登場。

LP |  ¥2,550 |  4AD (UK)  |  2019-10-27 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

7. Orchin / Serene (Terrible) CD
Hatchieのサポートをしているということで知ったLAの男性SSWによる1stフル・アルバム。オートチューンを使ったボーカルや、本人の黄緑色の髪の毛やストリートなファッション、そんなサイバー/SFなイメージと爽やか切ないギターとささやき声のドリームポップによる組み合わせはどこか奇妙でなぜか心地よい。最近の(Sandy) Alex Gが見出したベッドルームポップの雰囲気も感じる。Elliott Smithが近未来の宇宙でSpiritualizedと一緒に曲を作ったら、きっとこんな感じ。

SERENE

ORCHIN - SERENE

L.A.の才人Jeremy McLennan率いるベッドルーム・ポップ・バンド!!

CD |  ¥2,500 |  TERRIBLE (USA)  | 

 

 

 

 

 

 

 

8. Tamaryn / Dreaming The Dark (Dero Arcade) LP
LAの女性ドリーム・ポップ・プロジェクト、4作目。初期はギター中心のダークなシューゲイザーを奏でていたが、前作より見出したThe Cureの持つゴス・ポップな感覚とCocteau Twinsの耽美の融合は、さらに強力なポップネスを備えて極まっている。まさにRobin GuthrieやRobert Smithがプレイしているようなディレイとコーラスが強く効いた美しいギターの音色、そこへモダンなシンセポップが混ざる、どことなく最近のThe Horrorsとの共通項も感じる。現代唯一無二のゴス・クイーン。

DREAMING THE DARK

TAMARYN - DREAMING THE DARK

この人たちもこのレーベルから。ドリーミー・シンセ・ポップとなっております。

LP |  ¥2,950 |  DERO ARCADE (AUS)  |  2019-06-10  | 

 

 

 

 

 

 

 

9. Spellling / Mazy Fly (Sacred Bones) LP
Sacred Bonesからリリースされたオークランド出身の女性エクスペリメンタル・ポップ・プロジェクト、2ndアルバム。終始漂う陰鬱なスロー・ビート、歌唱力の高さが際立つ妖艶で力強い歌声、Portisheadが描いたどうしようもなく暗いトリップ・ポップからWeyes BloodやFKA Twigsらの新作が持つ耽美感まで通ずる新境地、ダーク・ドリーム・R&B。

MAZY FLY (BLUE COLORED VINYL)

SPELLLING - MAZY FLY (BLUE COLORED VINYL)

こんなのもありか。ウィアード・シンセ・ソウル~エクスペリメンタル・ポップを極める傑作。

LP |  ¥3,000 |  SACRED BONES (USA)  |  2021-12-09 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

10. Chromatics / Closer To Grey (Italians Do It Better) LP
10年代シンセポップの名レーベル、Italians Do It Betterより突如リリースされた約7年ぶりのフル・アルバム。その間もキラーチューンを連発していたがそれらは一切収録なしの全新曲。それでもなおA2、A3、A4など3分前後で送る、ミッドテンポが心地良い10年代の刹那イタロ・ディスコなキラーチューンは多数。A1はSimon & Garfunkelの大名曲をまさかの極上のシンセ・スローコアにしてカヴァー。彼らの美意識詰まった今作もぜひフィジカルで所有したい。

CLOSER TO GREY (BLOOD RED VINYL)

CHROMATICS - CLOSER TO GREY (BLOOD RED VINYL)

Johnny Jewel率いるインディ・ディスコ最高峰バンド。遂に新作が完成です!!

2LP |  ¥4,200 |  ITALIANS DO IT BETTER (USA)  |  2021-03-08 [再]  | 

 

 

 

 

 

 

 

 


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SOMEWHERE

LUBY SPARKS - SOMEWHERE

1年ぶりの新曲とRobin Guthrie(Cocteau Twins)によるリミックスを収録!!

7" |  ¥1,760 |  AWDR/LR2 (JPN)  |  2022-01-13 [再]  | 

(I'M)LOST IN SADNESS

LUBY SPARKS - (I'M)LOST IN SADNESS

YuckのMax Bloomプロデュースによる最新EPがアナログ化!!

10" |  ¥2,037 |  AWDR/LR2 (JPN)  |  2022-01-13 [再]  | 

(I'M)LOST IN SADNESS

LUBY SPARKS - (I'M)LOST IN SADNESS

新ボーカル加入後初となるニュー・リリース!!

CD |  ¥1,430 |  AWDR/LR2 (JPN)  |  2018-11-08  | 

S.T.

LUBY SPARKS - S.T.

10年代ギターポップ史にその名を刻む、傑作デビュー・アルバムがアナログ化!

LP |  ¥2,750 |  AWDR/LR2 / JET SET (JPN)  |  2018-07-25 [再]  | 

S.T.

LUBY SPARKS - S.T.

2017年9月リリースのファーストEPに続く待望のデビュー・フル・アルバム!!

CD |  ¥2,241 |  AWDR/LR2 (JPN)  |  2019-09-11 [再]  |