Hiroshi Watanabe : Techno - [2021-12-17]
[Profile]
ドイツ最大のエレクトロニック・レーベルKompaktのアーティストとしてKaito名義の作品を発表する傍ら、ギリシャのKlik Recordsからも作品をリリースしている。2002年に制作したKaitoの1stアルバム『Special Life』に収録された"Intension"がFrancois K.のミックスCDに収録されるなど瞬く間に大反響を呼び、10年以上が経過した現在も色褪せることのない名曲として語り継がれている。その後、Kompaktのコンピレーション・アルバムにも収録された表題曲を含む2ndアルバム『Hundred Million Light Years』を発表。この2枚のアルバムで一躍Kaitoの名は世界中に浸透し、バルセロナのSonar Festivalなどのビック・イベントでライヴを披露した。Kaito名義のオリジナル・アルバムでは常に対になるビートレス・アルバムも制作され、繊細かつ美しい旋律により幅広い音楽ファンに受け入れられている。3rdアルバム『Trust』に対しての『Trust Less』では更にアコースティックな要素も取り入れ、リスニング機能をより高めた作品となった。本名のHiroshi Watanabe名義では自身最大のセールスを記録した1stアルバム『Genesis』に続き、2011年に『Sync Positive』を発表。タイトルが示す通り、リスナーを鼓舞させる渾身の作品となっている。またリミックスを機に交流を深めてきた曽我部恵一との異色コラボレーション・アルバム『Life, Love』ではメランコリックな音像と歌声が溶け合った叙情的なサウンドで新境地を切り拓いている。一方、ニューヨーク在住時代に出会ったグラフィック・デザイナー、北原剛彦とのダウンテンポ・プロジェクトTreadでは、シンプルで柔らかい上音と乾いたビートの融合を絶妙のバランスで確立し、ハウス、テクノ、ヒップ・ホップなどジャンルの壁を越えて多方面から注目を浴びることに。限定生産された5枚のアルバムと4枚のEPは不変の価値を持つ名盤として知られている。2013年にはKompakt設立20周年を記念して制作された2枚組DJミックス『Recontact』を、更にKaito名義としては4年振りとなるアルバム『Until the End of Time』を発表。新生Kaitoとも言える壮大なサウンドスケープが描かれている。2016年初頭にはテクノ史に偉大な軌跡を刻んできたデトロイトのレーベルTransmatよりEP"Multiverse"をリリース。主宰Derrick Mayの審美眼により極端に純度の高い楽曲のみがナンバリングされるため、近年はリリースそのものが限定的となっている中での出来事。EPと同名のアルバムは、さながら宇宙に燦然と煌めく銀河のようなサウンドが躍動する作品となっている。歴史を創出してきた数多のレーベルを拠点に世界中へ作品を届け続けるHiroshi Watanabe。日本人として前人未到の地へ歩みを進める稀代の音楽家と言えるだろう。
1. Olivier Alary & Johannes Malfatti / U,I (130701) LP
何よりも作られた工程でグッと来てしまうけども、ベルリンとモントリオールってドイツとカナダ間で今で言うまさにリモート作業を15年も掛けて作られたもので、アートワークのセンスも素晴らしいし、1曲目の”Somwhere”で僕の心はいちころでした。
OLIVIER ALARY & JOHANNES MALFATTI - U,I
15年にわたってコラボレーションし制作されたアルバム!!
2. Bruce Brubaker & Max Cooper / Glassforms Versions (Infine) 12"
Infineは2020の5月世界中がパンデミックに陥った時に出したコンピ、『Music Activists 2020 (From Home)』で実は僕も参加してて交流があるとても良質な作品を多くリリースしているレーベル。オリジナルアルバム『Glassforms』がそもそもどれも素晴らしいし、リミックスされた本作は絶妙な再構築としてどれもセンスをとても感じる仕上がりです。
BRUCE BRUBAKER / MAX COOPER - GLASSFORMS VERSIONS
Donato Dozzy & Daniele Di Gregorio、Laurel Halo、Teghらが参加!!
3. Caterina Barbieri / Fantas Variations (Editions Mego) 2LP
本作は"Fantas"という楽曲のリミックス集なのだけど、実にまとめ方、内容が素晴らしいんです。どの曲も聞き応えのある特色が設けられていて同じ曲とは思えない程の楽曲の表現が豊かでとっても楽しめます。ジャンルレス。音楽を楽しめます。個人的には"Fantas Resynthesized for 808 And 202 (feat. Carlo Maria)"好きです!それと1曲目の"Fantas Variation for Voices" 、声の録音やミックスが本当に綺麗で楽曲も面白く素晴らしいです。
CATERINA BARBIERI - FANTAS VARIATIONS
前アルバム『Ecstatic Computation』収録曲"Fantas"を、盟友達が再構築!
4. Fools / Fools' Harp, Vol. 1 (Music From Memory) LP
何よりもこのアルバム全体を包み込む何ともアンニュイなレトロで最新なサウンドに包み込まれて聴き入ってしまう。どの曲も実にバラエティーに飛んでいて豊か。演奏している楽器は全て本人によるものらしくどのパートとっても見事なマジカルサウンド。ジャズやフュージョン的要素も感じるし、ザラついた透明感溢れる音質が良いです!
FOOLS - FOOLS HARP VOL.1
名門Warp Records絡みのヴェテランによる新アンビエント・プロジェクト!
5. Leif / 9 Airs (AD93) LP
アルバム全体流れるセンス、とても感じます。特に好きなのは1曲目の"Seven Hour Flight to Nowhere"そしてB1"Emotional Risk Assessment"のシンセとピアノの調和。B2"Every Weather"など楽曲の構成が繊細かつシンプルでささやかに重低音をさりげなく入れる感じ、たまりません。
LEIF - 9 AIRS
煌びやかなストリングスと神秘的なシンセ・サウンドが織りなす至極のサウンドス・ケープ!!
6. Thomas Fehlmann / Boser Herbst (Kompakt) LP
Thomas Fehlmannの最新アルバム、やっぱりどれ聴いても素晴らしいんです。勿論Kompaktの『Pop Ambient』好きなら当たり前にど真ん中だと思うけど、彼にしか出来ない芸当がある。A3"Mit Ausblick"なんて、なんて温かくて優しいシンセとサンプルループのバランスだろうかと思ってしまう。で3~4曲目の繋がりとか、アルバムとしての構成力が見事です。
THOMAS FEHLMANN - BOSER HERBST
前アルバムより、約3年振りとなる待望のニュー・アルバム!
7. Gianni Brezzo / Traditional Heart (Into The Light) LP
フュージョン的な要素をとても感じるし、パットメセニー好きな人もきっと好きだと思う。A6”Hickup”やA3"Mental Shower"、シンセの音の選び方が本当に綺麗で好きです。Gianniさんのギターサウンドで基本的には全体が構成されてます。
GIANNI BREZZO - TRADITIONAL HEART
エモーショナルなニューエイジ/アンビエント!
8. University Challenged / Oh Temple! (Hive Mind) 2LP
本作のすごいと思うのは、音と音との組み合わせ方がかなり奇抜なのにマッチしてて気が付くと聴き入ってしまう不思議さ。1曲目のSerenusもそうで、ピアノにあのエレキギターとかはなかなか無いバランスで、シンプルかつ大胆な発想が見事に思います。その他の曲もどれも同じで、音と音とのぶつけ方というか、混ぜ方にかなり特徴があり面白いんです。
UNIVERSITY CHALLENGED - OH TEMPLE!
ジャズやクラウトロックを昇華したモダン・エレクトロニクス!
9. Cass. / Ambient Music For Young (Growing Bin) LP
ぼく自身、このコロナ禍、作る作品の指向、思考は大きく変化していきましたが、Cass.のこの作品を聴くと何か、パンデミックが起きた当初そして不安の中で音楽をどの様に意識を持って今必要なことを組み立てるのか?その一心の思いであった事を実に思い起こしてしまいます。どの曲の優しく、透き通っていて美しいです。A3"Dooley"の絶妙なメンラコリーさ、そしてB1"Hey Sun?"、はタイトルからぼくは勝手に想像をしてしまいます。2020から全人類が感じた事を重ねると涙腺が緩んでしまいそうです。
CASS. - AMBIENT MUSIC FOR A YOUNG GIRL
孤独を強いられた1年を経た閑散としたダンスフロア時代に、心の底からゆったりとした空間を演出!
10. Sofie Birch & Johan Caroe / Repair Techniques (Stroom) LP
ジャケットの写真の色のように全体の楽曲の音は感じられてとても心地よいんです。調べると、即興ライブの音源を元に再構成して作り上げた様子ですが、単なるアンビエントに留まらず、とても奥ゆかしいファンタジーの世界に誘われます。A5"Repair Techniques"のアルぺジオとか、B3"You Make Me Care More"などの生演奏でないとできない間合いなどもいいです。B4"Bike Sacrifice"も気持ち良いんです。いやぁ、どれもシンプル且つ存在の強い音の粒。そして、B6"Dod & Hav"が醸し出すノスタルジー感、ジャケットと合ってますほんと。
SOFIE BIRCH & JOHAN CAROE - REPAIR TECHNIQUES
コペンハーゲンの実力派マルチ奏者兼プロデューサー2人がコラボレートした注目作品!
[イベント情報]
12/18(Sat) "Box Energy"@Voiletta 渋谷
12/25(Sat) 「音和」 @Under Deer Lounge 渋谷
3/6(Sun) "Integration" @Contact Tokyo 渋谷
[関連サイト]
https://linktr.ee/kaito_aka_hw
[関連商品]
曽我部恵一 + ヒロシワタナベ - SUMMER '71 (2021 REVISITED)
あの美しい曲を、その夏から50年経った記念にリメイクさせてほしい。
HIROSHI WATANABE - TAKACHIHO EP
宮崎・高千穂に古くから伝わる民謡『刈干切唄』をエレクトロニック・ミュージックとして再構築!!
HIROSHI WATANABE - INTO THE MEMORIES / THE LEONODIS STRINGS
『Multiverse EP』から早2年。 Derrick May主宰"Transmat"に帰還!!
HIROSHI WATANABE - SYNC POSITIVE (輸入盤)
4年振りとなる本人名義でのアルバム・リリース!
HIROSHI WATANABE / R406 - COSMOS EP
Hiroshi Watanabeと当レーベルの主宰を務めるR406によるスプリット盤!!
QUADRA (A.K.A. HIROSHI WATANABE) - QUADRA COMPLETE SELECTION 95-07
日本が世界に誇るクリエイター、ヒロシ・ワタナべが新レーベルを始動!!
HIROSHI WATANABE - CONTACT TO THE SPIRITS 3 / DJ MIX
HIroshi Watanabe自身の新曲も収録!!
HIROSHI WATANABE - CONTACT TO THE SPIRITS 2
Kaito名義でもワールドワイドな活躍でお馴染みなHiroshi Watanabeによる最新ミックスCDが登場!!
KAITO - CONTACT TO THE SPIRITS
KOMPAKT音源のみを使ってKAITOがMIX!"EVERLASTING"の未発表VERSIONも!!