特集 | 再び活性化するデトロイト・テクノ才人達! - | Record CD Online Shop JET SET / レコード・CD通販ショップジェットセット

再び活性化するデトロイト・テクノ才人達! - [2022-08-15]

Underground Resitanceの新作ラッシュに続き、デトロイト・テクノ・ヴェテラン勢の活動がこのところ活性化してきました。

まずはデトロイト・テクノ第2世代として、長きに渡り活動をしてきたJohn Beltran。ラテンをルーツとする彼の近年の作風はジャズ・ファンクやブラジリアン・サウンドを基調としたものや、ラテン・フレイヴァーなハウス・ミュージックが目を引いていましたが、最新作はロンドンの先鋭レーベルWhities改め"AD 93"からのアンビエント・ハウス・プロジェクト、Placid Angels名義のものでした。

Mark Wilsonとのプロジェクトとして1991年に伝説的レーベルRetroactiveからOpen House名義「Aquatic」で産声をあげた当プロジェクトですが、ソロ・プロジェクトとなり1997年にはUKのPeacefrog Recordsからもアルバム『The Cry』をリリース。John Beltranを代表するプロジェクトとして世界で評価されましたが本名義での活動は長らく休止となっていました。2019年に突然復活し、22年振りとなるセカンド・アルバム『First Blue Sky』、そして通算3枚目となる最新アルバム『Touch The Earth』がドイツ名門"Figure"から昨年登場。IDMやブレイクビーツなどを内包しつつも限定回帰したしなやかで力強いデトロイト・サウンドで完全復活を果たしました。

また、2002年にデトロイトを代表するレーベルのひとつであるTransmatのコンピレーションアルバム『Time;Space_02』に抜擢。”Groove La Chord”(98)の大ヒットで一躍スターとなったAril BrikhaやJohn Beltranの変名プロジェクトIndio、そして当時まだ無名だったLuciano等と一緒に楽曲を収め、サンディエゴ出身ながらもデトロイト・シーンに迎え入れられた才人Louis Haimanも再び活動を再開し好リリースをしています。

そして、Basic Channel系譜であるベルリン・ダブサウンドとデトロイト・テクノの文脈をミックスしたサウンド・デザインで魅了するテキサスのGerard HansonによるプロジェクトConvextionも新作「R-CNVX1」のリリースを発表。同時に中古市場ではプレミア価格となってい2016年度発のセカンド・アルバム『2845』もリイシュー盤のリリースがアナウンスされました。

豊かな表現力に引き込まれる元祖デトロイト・サウンドをクリエイトするヴェテラン作家陣による作品を紹介いたします。

Text by Keiko Hoshikawa (JET SET Tokyo)